暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第52話 料理は大切です
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……十中八九、オレの顔を見て……だよな。レイナ。オレに何かあるのか?」
「ッッ!!!」

 どんどん繋がっていく会話。一言一言聞く度に、レイナの心臓は、ドキンドキンっ、と音を立て脈打っていた。

(――これって……ひょっとして、千載一遇のチャンス? 知ってもらう為に、神様がくれたっ!? 声っ……言わないとっ!)

 レイナは、動転しながらも必死に言葉を探した。
 そして、レイナとは対照的な表情をしているのがリュウキだ。

「不満なところがあるのなら……、遠慮なく言ってくれ。オレも……少しは変わらなきゃ前に進めないと思うから」

 リュウキのこの言葉、そしてその表情。
 その中に悲しみのようなものも含まれているが、この時のレイナには伝わらなかった。

 このアルマゲドン?をどう乗り切るかしか頭に無かったのだ

「あ……あっ! あのねっ!? りゅ、りゅうきくん、私っ……」

 食事に誘った時とは比べ物にならない程だ。だから、レイナがなけなしの声を、勇気を振り絞ろうとしたその時。


「はぁ……やっとここにこれた。」
「ほんとに上手いのか?ここって……」
「今までの層とは比べ物にならないだろうって、アルゴの本でもあっただろ?」
「……まぁ、それなら 信じるか。あいつの情報は確かだからな。」
「確かに……。」


 突然、このレストランに団体さんが現れたのだ。さっきまで閑古鳥が鳴きそうなお店だったのに、あっという間に賑やかになる。
 10人? 15人? 数えていないが、それくらいの数の人たちは入ってきた。どうやら、イベント等やNPCとかではなく、実際プレイヤー達だった。

「ッ……」

 リュウキは条件反射のように、深くフードを被った。その声が聞こえてきたその数秒後。あっという間に、更に空席が目立たなくなって、レストランの人口密度が増大したからだ。

「ぅえ……っ? ええっ……?」

 レイナは突然の事だったから驚きを隠せない。
 何よりも……残念だったのが、次のリュウキの台詞。

「……すまないレイナ。此処から出たいのだが」

 食事も終えているし、とりあえず問題ない、とリュウキから、そう提案されたのだ。
 千載一遇のチャンスだった筈なのに、出鼻をくじかれたのだ。

 でも、リュウキだったら、まず間違いなく、そう言われるのは判っていた。
 リュウキが今までどういう扱いを受けていたのかわかるから。でも……それでも。

「そう……だねぇ……」

 『雰囲気を壊された』って思ってレイナ自身は承諾した。
 そして、レイナは、入ってきた人たち全員を、まるでモンスターを見るかのように殺気立たせてにらめつけていた。


 ……勿論そこに入ってきたプレイヤー達(全員男)は
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