暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第51話 リュウキの伝説
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振りほどこうとかはせず顔は背けてはいたが、しっかりとレイナの手を握っていた。

 そんな2人を見送るアスナ。

「ふふふ………」

 アスナは、その姿を見て自然に表情が綻ぶ。
 2人を見ていて、とても和む。確かに……こうしている間にも、自分達の現実での貴重な時間は失われてるのは事実だ。正にこの瞬間もそうだった。
 でも、こう言うのは必要だって思える。
 誰かに寄り添う事って、心の安息だって必要なんだと。

「でも、相手があのリュウキ君じゃ……かーなりきつそうだなぁ……レイ」

 アスナは、レイナの事は凄く可愛いって思っていて、自分にとって自慢の妹だ。
 自分よりずっと可愛いと思っているのだ。レイナは、明るい性格だし、……それに比べて現実世界での自分は誰かの背中に隠れて生きてきた。ずっとそうなんだって思った時だって あったけれど。
妹の存在があったからこそ、強い姉でいられた。とも思えるのだ。

 一歩勇気を出せた時だってあるって。

 そんな自慢の妹なんだけれど、リュウキは、いかなアプローチをも華麗にスルーしてしまいそうなのだ。彼は他人から好意を受ける。恋愛の感情、男女における、異性間の感情。
 そう言ったものが判らない、と思えるから。

「あぁ〜、ほんと。上手くいってほしいな……やっぱり。でも……」

 妹の事も大事だけど、自分だって……そう言うのがあったら、と思わないといったらウソになる。幸せそうな妹を、まだ一方通行な感じだけど、必死に向かう姿見ていると、そのやっぱり……。

「妬けちゃうかなぁ……。私も……」

 アスナは、思ってる事をつい口に出して、言ってしまっていた。
 そして、同時に『誰かいないかな?』とも思ってしまった。

 アスナは、これまでに求愛、結婚は何度か男性プレイヤーに迫られたけれど、そんなんじゃない。
いつかちゃんと恋して……本当に好きって思える相手。
 自分も、相手も、お互い好きって思えあえる……そんな相手と巡り会えればと。

「んー………。んっ!?」

 この時ふとアスナの頭に一瞬浮かんだ。
 それは、リュウキと真逆のコスチュームの姿を纏っている者で、2つ名が《黒の剣士》の……。

「……な〜んてね? ……さっ、団長のところに行かないと。」

 アスナは苦笑いをしながら、そのイメージを一蹴すると そのままKoB本部へと入っていった。

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