暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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King's Pride 王者の威厳
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っっっ!!!!!」

身体の中身が全て出るような咆哮を上げる。それだけで、ビリビリと空間が、因果が震えだす。

ビキ、ビキ、と亀裂が広がるが、それだけだ。広がっている傍から、塞がっているような、再生しているような、そんな感じ。

ジワリ、と嫌な汗が伝う。

また、同じ結果になるのではないか。

脳裏にポツリと浮かんだ思考が、暗雲のように広がりだし、歯止めが利かなくなる。

「いけません!レン!!」

「ッッ!!!?」

突如、脇から業火のような、聖火のような火柱が立ち昇った。そちらを見る間もなく、亀裂に差し込まれる、もう一つの《神装》。

それは目を見張るほどの赤くて紅い、炎の化身のような一本の薙刀だった。

「《劫火(レーヴァテイン)》」

「か、カグラ…………」

神装を顕現させた巫女は、美しく、凛として笑い、いっそう力強く刃先を差し込んだ。

「さぁ迎えに行きましょう、レン。きっと、待ちくたびれていますよ」

「………うん」

二つの神装に突き込まれている亀裂は、今や穴と言ってもいいくらいの大きさになっていた。レンの《穿孔(グングニル)》が全てを喰らい尽くさんとし、カグラの《劫火(レーヴァテイン)》が全てを燃やし尽くさんとする。

全てが燃やされ、融け、呑み込まれ、咀嚼される。

「「おああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!」」

パキン、という軽すぎる音とともに、レンとカグラの意識は、そこで途絶えることとなった。
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