暁 〜小説投稿サイト〜
トリコ 〜 ネルグ街出身の美食屋! 〜
美食屋、嫁と再会し、夢語り、弟子入りをする!
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さんだった。

え、ひょっとして…。


「お二人が修業をつけてくれるんですか…?」

「そうじゃ、不満かの?」

「と、とんでもない!?」


美食神アカシアの直弟子2人が直接指導をつけてくれるんだ。断る理由がない!でも…、


「なぜ、そこまでしてくれるんですか?」

俺はなんで彼らがそこまでしてくれるのかがわからなかった。俺は彼らにとって、偶然友人の1人が拾ったというだけの子供にすぎないはずだ。なのにどうして…。


そういうと、会長はにかりと笑う。


「なあに、お前さんの子供たちに美味い物を食わせてやりたい、故郷のために上に上がりたいという心意気を気に入ったのよ!後はシャルちゃんのためでもあるかの」


「シャルロットの?」


俺は会長の言葉にシャルロットのほうをむく。

そんな俺にシャルロットはほほ笑む。


「僕、節乃おばあちゃんの弟子になったんだ」

「節乃さんの弟子!?」

俺は驚愕の声をあげるが、節乃さんは、いたって当然という顔をする。

「なあに、シャルロットは今じゃ私の孫も同然じゃ。自分の技術を教えるのは当然じゃろ。それにシャルロットの希望でもあったしの」

「シャルロットの?」


俺の声にシャルロットが頷く。


「うん、アキトならこの美食屋を目指すと思って。そんなアキトの力になりたく僕がおばあちゃんに頼んだんだ。『僕に料理を教えてください』って」

「それって…」

「うん。将来的にはアキトと『コンビ』を組みたいと思ってる」

「!!」


『コンビ』

美食屋と料理人のその関係は、この世界においてはある意味夫婦よりも固い絆のことを意味している。なにしろ、文字通り命がけの苦労を共にすることになるんだから。


「これでわかったろう。わしらがシャルちゃんのためでもあるといった意味が。――――――――それで、どうするかの?」

会長は試すような笑みを俺にむけて返事を待つ。まったく、ここまでされたら答えなんか一つだろうに。








「はい!これからご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします!!」



そうして俺はなんとも豪華なコーチ陣に修業をつけてもらうこととなった…。





…あ、マッチたちになんて言おう。


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