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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 一輝と安倍晴明 E
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ないやろ。」
「それもそうだな・・・じゃあ何で?まさか、懐かしいから話をしたい、なんて理由じゃないだろ?」
「うむ、そうではないな。これは、晴明から私への依頼なのだ。」

一輝の問いには、白夜叉が答えた。

「依頼?」
「うむ、依頼だ。中途半端で終わってしまった勝負の決着を付けたい、というな。」
「なるほど・・・つまり、俺と晴明でギフトゲームをしようと?」
「そうや。君かて、あんな中途半端で満足してるわけやないやろ?」
「まあ、そりゃな・・・」

一輝があの時、あの手を取ったのには理由がある。
それは、確実に依頼を完遂するためだ。
そのために、楽しそうな戦闘を放棄して逃げの一手を取った。

「なら、勝負はしてくれるんやな?」
「ああ、つっても、こっちが負けたからって言って何か差し出せるものがあるわけじゃないけど。」
「それについては気にせんでええよ。こっちから無理に誘ったゲームやし、そっちのコミュニティについてはしっとるからな。こっちはリスクがあるけど、そっちはノーリスクでええ。」
「それは断らせてくれ。さすがにこっちだけノーリスクってのは、」
「なら、そっちが負けたら、そのバタフライナイフをもらおか?」
「・・・・・・。」
「別に嫌なら他のものに変えるで?ただ、鬼の命をそんなナイフで奪ったって事に興味があるだけやし。」
「いや、これでいいよ。そんだけの理由があるなら、これでいい。」

一輝はそう言いながら立ち上がり、晴明もそれにあわせて立ち上がる。

「じゃあ、二人はそこで見ててくれ。思いっきり暴れてくるから。」
「いまだに状況は理解できてないんだけど・・・」
「とりあえず、頑張ってください。」
「おう、頑張る。」
「ではよいかの!」

三人の会話が終わると、白夜叉が二人の間に立つ。

「今回のゲームは晴明からの依頼により、できる限り単純なもの、決闘方式とする!」

白夜叉が柏手を打つと、二人の手元に契約書類が現れる。

『ギフトゲーム名“陰陽師の決闘”
   ・ルール説明
         ・相手を気絶させる、または行動不能にしとものの勝利。殺しはご法度とする。
 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗と主催者権限の名の下、ギフトゲームを開催します。
                           白夜叉 印』

「では、ゲーム開始だ!」

白夜叉の言葉と共に、二人は白夜叉のゲーム盤の一つ、水平に太陽が回る世界に跳ばされた。

「おお、寒いなあ・・・一輝君もそう思わん」
「ウォーターランス!」

一輝は晴明の言葉を遮り水の槍を飛ばす。

「ちょ、急に始めるなや!」

晴明は慌てながらも狐火を出して水を蒸発させるが、

「エアカット、水分多め!
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