暁 〜小説投稿サイト〜
正義と悪徳の狭間で
導入編
覚醒
導入編 第一話 目覚め
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通りぬける。偶然だとは思いたいが得体の知れない恐怖を覚える。

暫く銃撃戦をしていると奴は弾切れに気づかないのか、から撃ちを数回繰り返した。
「あの肉奴隷、弾切れしやがった!なぶり殺しにしてやる」
トムが叫んでバリケードを飛び出す。
そして気づく。奴はもう一挺持っていたじゃないか!
制止しようとした直後、手榴弾らしき物が部屋に転がり込んでくる。

爆発音

「トム!」
トムは破片と爆風をもろに浴びて倒れる…生死不明だが助けに行けば撃ち殺されるだけだ。
「クソッタレが!」

なぜ日本人の、それも壊れていた筈の奴がこんなにも戦いなれている様に振る舞うのだ?
…まさか正義かぶれの魔法使い?

いや、それならば既にでかい魔法で吹っ飛ばされているだろう。

それに、俺はこの街に入る前から今回みたいな不幸な事故を避ける為の、おまじないレベルの認識阻害以外はほとんど魔法を使ってない。
この程度でわざわざ魔法秘匿のために借りに来るとは考えにくい。

第一、死体も本物だった筈…とにかく壊れた振りをしていたと考えて警戒すべきだ。







クソッタレ!あのアマ、露骨に誘ってやがる。
物を投げ込んで来たり、あからさまにシャワーの音をさせて…しばらく静寂を保ったと思ったらまた銃撃して来たり…

また来た。

ピンを抜く音がし、パイナップルが床に転がって来た!
とっさにバリケードに隠れる

ん?

奴が動く気配がする。

コン

背後で音がして、何の音かと思い振り返った。

「…げっ」

パイナップルをバリケードの中に投げ込まれた。
いったい何が…
兎に角、俺は貧弱な魔法障壁を全力展開し、身を縮めた。

直後、爆発が起きた。
「っあ…いてえがなんとかなったか」
魔法学校に通えるような連中ならこれぐらい楽に防げるんだろうが、俺のは半ば我流の独学で拳銃弾すら防ぎきれない代物だ。
「なってねえよ、ボケ」
背後からあの餓鬼の声が聞こえた…ああ、これでお終いか…
「悪魔…」
思わずそうつぶやいていた。

バン

銃声がなった
















手は単純だ。
手榴弾のピンを抜いて、もうひとつの手榴弾を床に転がして囮にし、隠れさせてからバリケード内に投げ込み、爆発後に止めをさす。
それだけだ。

そんな手が通用するかは微妙だが、
ついさっき奴の仲間が目の前で爆死(まだ生きてるかもしれないが動きは無い)し、その死体が私達の間に転がっているのだ、可能性は十分にある。

爆発

一拍おいて部屋に飛び込みバリケードを回り込む
「っあ…いてえがなんとかなったか」
呑気な事を言うバカがいた。想像よりずっと軽症だが手
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