暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
救えない命〜
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ま・・・」

アニスが呟く。

「もう・・・僕を監視しなくていいんですよ・・・アニス・・・」

「ごめんなさい、イオン様!私・・・私・・・」

「今まで・・・ありがとう・・・僕の一番・・・大切な・・・」

・・・その言葉を言う前に、伸ばしたイオンの手が落ち、イオンの身体から力が抜ける。

「・・・イオン様っ!」

そして・・・無数の光となって・・・消えていった。


「く・・・一番出来のいいレプリカだったが、やはり正しい預言は詠めなかったか・・・」

その言葉に・・・ルークがキレた。

「預言預言預言!!馬鹿の一つ覚えみたいに!そんなものがなんだって言うんだ!」

「馬鹿を言うな。人類が存続するためには預言が必要なのだ」

「そんなものがなくたって、人は生きていける!!」

「預言の通りに生きれば繁栄が約束されているのだ!それを無視する必要があるのか!」

大量のレプリカ兵がやってくる。

「私は監視者だ!人類を守り抜く義務があるのだ!」

・・・今度は、俺が我慢の限界を越えた。

「いい加減にしやがれ・・・繁栄の為ならなんだってして言い訳じゃねえだろうが!!そんな繁栄くそくらえだ!決められたレールなんていらない!俺は・・・俺達は自分の力で生きていくんだ!!」


「ふん。愚か者が。貴様のような奴が人類を破滅に導くのだ」

そう言うとモースはレプリカを盾にして逃げ出す。・・・咄嗟にレプリカを倒すことが出来ず、モースを逃してしまう。俺達は取り敢えずアニスの両親を送り届けるが・・・

「アリエッタ様!動いては傷に障ります!」

アリエッタの目に・・・怒りと悲しみがあった。そのままアリエッタは近づき・・・アニスの頬を全力で叩いた。

「・・・イオン様を殺した!アニスがイオン様を殺したんだ!」

「お待ちください!アニスは、私どもがモース様に捕らわれたため・・・」

「パパは黙ってて!」

アニスは息を大きく吸い、アリエッタに言い放った。

「そうだよ。・・・だから何?根暗ッタ!」

「イオン様はアリエッタの恩人。ママの仇だけじゃない。アニスはイオン様の仇!アリエッタはアニスに決闘を申し込む!」

「お、おい!」

「・・・受けてたってあげるよ!」

「アニス!」

「いいの!こいつとは決着をつけなきゃいけないんだから」

「場所は後で立会人から知らせる。逃げたら許さないから!!」

そう言ってアリエッタは部屋から出ようとした時・・・俺とアリエッタの目があった。

「・・・ごめん・・・イオンを、助けられなかった・・・」

「・・・サキは悪くない。悪いのはイオン様を裏切っていたアニスだよ!!」

「それは・・・!」


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