救えない命〜
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最後の皇帝の血で汚し、高々と勝利の雄叫びをあげるだろうND2020要塞の街はうず高く死体が積まれ、死臭と疫病に包まれる。ここで発生する病は新たな毒を生み、人々はことごとく死に至るだろう。これこそがマルクトの最後なり」
これは・・・イオンの声!?
「以後数十年に渡り、栄光に包まれるキムラスカであるが、マルクトの病は勢いを増し、やがて、一人の男によって国内に持ち込まれるであろう」
そこで俺達が到着し、イオンがルークを支える。
「お、お前達・・・」
「やめろ、イオン!やめるんだ!」
イオンは倒れ込みながらも預言を読み続ける。
「・・・聖なる焔の光は、穢れし気の浄化を求め、キムラスカの音機関都市へ向う。そこで咎とされた力を用い、救いの術を見いだすだろう・・・」
奥を見るとアニスの両親が牢屋に閉じ込められていた。俺は素早くベルヴェルクを構え、撃つ。
「オプティックバレル!」
的確に牢屋だけを破壊し、ジェイドとナタリアに任せ、ガイはモースを睨み付ける。
「イオン!しっかりしろ!」
「ルーク・・・今のは僕があなたに送る預言・・・数あるあなたの未来の・・・一つの選択肢です・・・頼るのは不本意かもしれませんが・・・僕にはこれぐらいしかあなたに協力できない・・・」
「馬鹿野郎!今までだってたくさん協力してくれただろ!これからだって・・・」
「・・・ルーク。そんな顔をしないで下さい。僕の代わりはたくさんいます・・・」
「そんなことない!他のレプリカは俺のこと何も知らないじゃないか!」
ルークの瞳に涙が溜まる。
「一緒にチーグルの森にいったイオンはお前だけだ・・・」
「そうだ・・・アリエッタはどうするんだよ。アリエッタは、お前を・・・」
「彼女が慕っていたのは被験者イオンです・・・僕ではありません」
「でも・・・!」
イオンは首を横に振る。
「ティア、こちらに・・・」
イオンが差し出した手をティアが掴む。
「僕が・・・あなたの障気を受けとります」
「そんなことしたら導師が・・・」
「言ったでしょう。一つだけあなたを助ける方法があるって・・・第七音素は互いに引き合う。僕の第七音素の解離に合わせて、あなたの汚染された第七音素も貰っていきますよ」
「イオン!」
イオンの身体を光が包む。
「・・・いいんです。ほら・・・これでもう・・・ティアは・・・大丈夫・・・」
イオンが俺を見る。
「サキ・・・アリエッタに伝えてくれませんか・・・“騙していて、すみませんでした”・・・と」
「・・・!」
拳を握り締める。その一言に・・・どんな意味が籠められているか・・・!
「・・・イオン・・・さ
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