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空を駆ける姫御子
第三話 〜アスナが勧誘されるお話 前編【暁 Ver】
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を拘束するには至らない。万能であるように思えるが、唯一の欠点は味方の魔法でさえも無効化してしまう点だろう。

*Sランクレベル(推定)の魔法攻撃を無力化した事例あり』

「……凄いな」

 多くの『魔導師』、特にミッドチルダ式の魔導師にとっては殆どの攻撃手段を封じられる事になる。


『2.魔力素固定化能力(Fixed Mana)

 彼女は空気中にある『魔力素』を『固定化』出来る。(固定化した箇所は判別不可)これにより固定化した箇所を足場とし、空戦魔導師を相手に戦闘が可能。(戦闘中、固定化した部分を『掴んで』急激に方向転換したり、直角に駆け上がったりしている事例も確認されている)魔導師は空気中の魔力素をリンカーコアに取り込み『魔力』に変換した後に使用するが、彼女は魔力素を『魔力素』のまま使用出来るとも言える。非常に稀有な能力だと考察する。

「……スバルのウイングロードと、ちょう違うなぁ。あれ?」


『3.詳細不明』

 模擬戦に於いて幾度か彼女に攻撃しようとした訓練生が『意図したところとは別の場所』へ攻撃してしまう事象を確認している。(該当する訓練生に事情を聞いても『避けられた』という認識だった)彼女は一歩も動いておらず、魔法の発動も検知されていない。精神操作系の能力だと思われるが、彼女の返答が要領を得ない為に詳細は不明である。

 どの能力も稀少技能(レアスキル)として分類するには首を捻らざるを得ないが、便宜上分類する。我々が知り得ない『未知の力』と言えるかも知れない。以上が、アスナ・桐生に関する報告である。



 PS.八神二等陸佐殿

 これは訓練校にて、彼女たちを担当した教官という立場ではなく、一個人としての願いです。彼女は少々癖のある人間ではありますが、『人』として正しくもあります。周囲から誤解を受けることが多々あると思いますが、もし彼女が六課に入ることがあるのであれば──── 宜しくお願い致します。彼女に必要なのは『理解者』なのです。誠に勝手な願いではありますが。

 北部第四陸士訓練校 戦技教導官 ヨハン・ゲヌイト


 はやては大きく息を吐き出す。

──── 教官も含めてみんな彼女の事が大好きだった

 顔が自然と笑みになっていくのを、はやては感じていた。彼女はとんでもない逸材と──── 六課にとってなくてはならない人材を同時に見つけたのかも知れなかった。資料には画像データとは別に動画データも添付されていた。






 士官学校の生徒と行われた交流戦の動画データのようだ。はやては少し渋い顔をした。魔法が一般的であるミッドチルダでは魔法を使えない人間を見下す人間が少なからずいる。そして士官学校の生徒も、自分達のように『空戦適正』が無い……つま
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