反董卓の章
第6話 「伊達に毎日走らせてはいないのだ!」
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げた。
「孟起様! 小姫、あいや、馬岱様には兵千での参加をしていただきます。それぐらいならばギリギリ馬岱様でも指揮できるでしょう」
「せ、千!? たった!?」
「現状、五胡の対応に北の鮮卑への警戒と人員が避けないのです。全て騎馬になりますが、千の数は現状出せるギリギリの数なのです」
「…………それはもし、あたしが率いたとしても?」
「……孟起様でしたら、兵の中には自ら名乗りを上げる者がでるかもしれませんが。それでも千五百は越えますまい。これが今の…………涼州の現状なのです」
「……………………」
「まったく……こんな時期にやめてほしいよね、身内で争うなんてさ。周辺みんなが敵の最前線にまで連合に参加しろだなんて……袁紹ってもしかしてバカなの?」
「ダメ元、もしくは出したという既成事実がほしいのかもしれませんな。これに参加すればよし。参加しなければ、後日それを理由に…………ということを狙っておるやもしれません」
老人の言葉に、馬超は不意に自覚する。
自らの言葉は、子供のダダではなかったか?
本当に自分は、涼州のことを考えて董卓殿の援軍に向かおうと主張していたのか?
(あたしは…………)
董卓に援軍をだして、勝てばいい。
だが、負けた時は?
董卓の兵力は……洛陽の武官や守備兵、その周辺兵力をかき集めたとしてもせいぜい十万から二十万程度。
だが連合は……すでに決まっている面々は、それぞれ数万近くの兵を出してくるはず。
総数で言えば同数か、それ以上にもなるかもしれない。
その董卓軍にたった千の兵をだして、何が出来るというのだろうか。
何もできない…………そもそも、涼州は騎馬兵が主体だ。
防衛には向かない。
つまり……援軍など、意味は無いのだ。
「………………」
「少しは落ち着かれましたかな? 姫の義を重んじる気概は、たしかに見事なもの。ですが……国を背負って立つにはまだまだ青い」
「!?」
「これは、寿成様の言葉です。肝に銘じられよ」
「………………」
あ、あたしは…………
「………………は〜ぁ。結局、たんぽぽが率いて連合に参加することになったから。それだけを伝えに来たんだよ。お姉様は、もうちょっと国のことを考えたほうがいいんじゃないのかな?」
「た、たんぽぽ…………」
「じゃあね、お姉様。帰ってくるまでに、もうちょっとは人の上に立つってこと、覚えてね? じゃないと…………おば様が可哀想だよ」
「!!」
母さんは…………全部、わかった上で。
…………くっ。
「じゃあ、行ってくるね。爺や、お姉様のことよろしくね」
「いってらっしゃいませ、馬岱様」
そう言って、牢屋から出ようとするたんぽぽに。
あたしは、何も声をか
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