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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十八話
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戦いの中で過ごしてきたのだから、体だけを使うならともかく魔力を交えた戦闘ともなれば、あくまで人間である彼が勝てないのは当たり前の話である。

「うっ……」
「やり直しだ。立て。それでも私を抱いた男か」
「そこ言うなっつの……っく!」

 倒されては立ち上がり、挑みかかってはまた倒される。ひたすらこの繰り返し。だが、倒されるまでの時間が一時間というのは、大健闘といっていいだろう。

「みんなー、お昼できたでー?」
「うっ、くはっ……」

 そのはやての言葉すら聞こえないのか、いまだ互いのデバイスを収めない二人。いや、シグナムには聞こえたのか、視線だけをはやてに向けた。

「……だそうだ。気を入れ直したところ悪いが、今日はここまでとしよう」
「終わり、か……」

 その言葉と同時に張り詰めていた気力が切れ、庭に倒れこむ竜二。これももはや毎度のことであり、はやても驚かない。

「アスカさん、いつも通りよろしく」
「はぁい」

 アスカにお姫様だっこされる竜二。これももはや毎度のことである。そのまま部屋に連れて帰って二人が何をするのかは明言を避けよう。お察し頂きたい。



 そんな中、リンディとグレアムが八神家を訪れた。普段は竜二が出ていたのだが、彼は現在部屋から出ることができないのではやてが応対する。ちなみにクロノは翠屋へと向かった。することがないとコーヒー片手に入り浸っていたり、バイトみたく店の手伝いをすることが多い。彼ら自身いつ帰るのかは明確ではないが、根を下ろすつもりもないのでこちらの学校へは通っていない。

「二人お揃いで、どないしはったんですか?」
「竜二君に用があるんだけど……」
「あー、たぶん今アスカさんに『お世話』されてると思いますけど……せっかくなんでお昼一緒にどうですか?」
「あらそう?ならご馳走になろうかしらね」
「いや、なら私は帰ろう。これを竜二君に渡しておいてくれ」

 そういってグレアムが取り出したのは、フレディから託された黒い箱。はやてがそれを受け取ると、ひざの上に置いた。

「わかりました。せっかくお会いできたのに、あんまりお話できませんで……」
「構わんよ。また会えるさ、近いうちにな」
「ホンマですか?」
「ああ」

 そしてグレアムははやての頭をなでる。どこか意味深なその一言にリンディが何かを察した。

「では失礼するよ。私も仕事が溜まっているだろうからね」
「彼にお話があったのでは?」
「今できなくても問題はないよ。私が今日ここに来た目的は、彼に『それ』を渡すことだけだ。ではまた会おう」

 そしてグレアムは去っていった。ちなみに彼は、もしかするとリンディが聞かされていない話があるかも知れないために彼女にこの話を持ちかけたのだが、竜二
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