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東方攻勢録
第十話
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「あいつ……やるべきことやったら寝ちゃうのさ」

「……」


萃香の言うとおり、相馬はその場でいびきをたてながら眠っていた。これには俊司達だけでなく、兵士達も驚いているようだった。


「仕方ないねぇ……さっさと終わらせようかね」

「……そうですね」


俊司たちがお空に目を向けると、彼女は空中に浮かび上がってエネルギーをためていた。だが、さっきのダメージがでかいのか、かなり苦戦しているようである。


「今のうちに!」

「その必要はないよ」


駆け出そうとした二人を、一人の少女が引き止める。

振り返ると、そこには見覚えのある少女が立っていた。


「こいしちゃん……」

「今度はちゃん付けなんだね。まあいいよ」

「ところで、その必要はないってなんなのさ?」

「うん。遅れてごめんね」


そう言ってこいしはお空にむけて指をさす。

そこには、なぜか驚いた表情をしたお空と、


「……お空」


といって彼女の目の前に立つ少女がいた。

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