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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpisodeU:
Vixi et quem dederat cursum fortuna peregi
Epos1夜天の主の下に集いし雲・守護騎士〜Wolken Ritter〜
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える。とゆうより見えへんかも知れへんけど、これでも一応は驚いてる。

「初めて見て触れた時から妙に惹かれててな。不思議やなぁくらいは思うてたんよ。そやからかなぁ、妙に納得できてる自分がおるんよ」

そう微笑みかけると、ルシル君からは「君は本当にすごいな」って微笑み返し。それからわたしは“闇の書”(なんや嫌な響きの名前やなぁ)の説明を聴いた。ルシル君の言うてた家族ゆうんは守護騎士ってゆう人たちのこと。騎士。おとぎ話や伝奇とかでお姫様とかを守ったり、悪い怪物と戦ったりする英雄さまや。

「で、だ。闇の書ははやて、君を主として目醒め、そして守護騎士も君を主として守り、敬うだろう」

「ほぁ〜・・・。じゃあわたし、お姫さま?」

そうなるとちゃうんかなぁ〜って思うて、ルシル君に訊いてみれば「ははは。そうだな」って笑った後、ソファから立ち上がってわたしの前に来て片膝立ちした。

「はやて姫。バースデーケーキは如何なさいますか♪」

「苦しゅうない。良きに計らえ〜♪」

「・・・ははーーっ。恐悦至極にございます〜♪」

時代劇で観たセリフを思い出して詳しい意味も知らずに言ってみると、ルシル君がノッてきてくれた。でも、このやり取りは「騎士やなくてお侍さんやなぁ〜」洋風やなくて和風や。ルシル君も片膝立ちから慌てて時代劇のようにひれ伏す格好になったし。

「はやてはどっちの姫も似合うと思うぞ。ドレスも着物も」

「えっ!? あ、ありがとう」

嘘でもええからそんな嬉しいことを言ってくれたルシル君にお礼を言う。熱くなった顔を手うちわで扇ぎながら「えっと、ケーキのことやけど・・・」本題に戻す。自分のバースデーケーキを自分で作るなんてなんや悲しいし、そもそも作れへん。ルシル君はどうか知らへんけど、もし作れへんのに頼むのもなんか悪いし。

「美味しいケーキを作ってくれる店に心当たりがあるんだ。味は保障するよ」

得意げに語るルシル君。あの料理好きなルシル君がそう言うなら、美味しいんやろうな。今から楽しみや。そうゆうわけでルシル君が「注文しに行ってくる!」バタバタと慌ただしく出掛けて行った。

「・・・〜〜〜〜〜〜っ、やっっっったぁぁぁぁーーーーーーっっ!!」

ひとりっきりになったところで、わたしは大きく万歳しながらルシル君が残ってくれること、そんで新しい家族が出来ることに大喜びする。ソファから車椅子に移って、わたしの部屋に向かう。机の本棚に収めてある1冊の本を手にする。分厚い本で、金(本物かは判らんけど)の十字架があしらってある。コレが“闇の書”。魔法の本で、守護騎士ヴォルケン・・・リットル?とかいう人たちが中に住んでるって。

「この鎖、ん〜〜っ。・・・取れへんなぁ〜」

とりあえず引っ張って見るんやけど、さ
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