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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpisodeU:
Vixi et quem dederat cursum fortuna peregi
Epos1夜天の主の下に集いし雲・守護騎士〜Wolken Ritter〜
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を使わせてもらいたいんだ。そう、八神ルシリオン、と名乗らせてほしい」
「八神、ルシリオン・・・。大歓迎や! 姉弟らしくなるな!」
「はやてが姉で、俺が弟だな。ま、悪くはないかな」
「そやろ♪」
なんや今日は。ルシル君はどれだけわたしを喜ばせたいんや。わたしはそれからずっとご機嫌なまま、今日の授業のことや夜ご飯は何にするか、いろんなお話をしながら朝ご飯を終えた。
「はやて。誕生日プレゼント、何が欲しい?」
食器の後片付けや掃除に洗濯と済ませて、ルシル君と一緒にソファに座ってお茶休みしとると、そんな質問をされた。そんなこと訊かれるん、石田先生くらいやったのに。それが新鮮で、すごく嬉しくて。じっくりと考えるために腕を組んでうんうん唸ってみる。服? 別段困ってへん。アクセサリー? あんま興味あらへん。日用雑貨? どんな嫌がらせや。本? いま欲しいのは無いし。さんざん悩んだ末に出て来たわたしが欲しい物。それは・・・
「ルシル君が一緒に居ってくれればそれだけで十分や」
孤独を癒してくれる家族。それが欲しい。でも、それはもう手に入ってるもんや。そやから「プレゼントは家族、ルシル君ちゅうことでお願いや♪」ルシル君に体を向けて、両手を合わせてお願いのポーズ。するとルシル君は、最初はポカンとして、そしてすぐに「良い子過ぎる」ってちょう涙声でわたしの頭を撫でてきた。
「じゃあ家族を増やそう、はやて」
「・・・・はい?」
ルシル君の言うことが理解できひん。家族を増やす。そんなことが出来るんは、ドラマとかでよく見る・・・「ちょっ、わたしとルシル君、まだ子供やから、子供なんて出来ひんよ!」子供を作るってことや。結婚もしてへんのに(とゆうかどうやって作るのかも知らん)。
そう言うと、ルシル君は「げほっ、ぶほっ、ごほっ」お茶が気管に入ったんか思いっきり咽た。わたしはルシル君の背中を擦って「大丈夫か!?」声を掛ける。
「えほっ、げほっ、はぁはぁはぁ・・・ああ、大丈夫だ。確かに俺の言い方が悪かったのは認める。だけど違う。俺が言いたかったのは、別のことだ。はやて。君の部屋に、分厚く、十字架の装飾があしらわれた本があるだろ?」
一瞬でどんな本か思い浮かべることが出来た。物心ついた時にはもう家に在った、鎖で縛られた綺麗な本。以前から興味は有ったけど、どうしてか鎖を解こうとは思えんかったから、もちろん中身は読んだことない。その本が一体どうしたんやろ。
「ルシル君、あの本の事、知っとるん?」
「・・・・アレも魔法に関係した物なんだ。名称は闇の書」
「へぇ、そんなんやぁ〜」
「・・・驚かないんだな。知って――というよりは気付いていたのか?」
そう訊いてきたルシル君に「全然♪」ってお茶を啜りながら答
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