暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
ニシオリ信乃過去編
Trick-12-1_で、殺人者さんはなんでこんな所にいるのかな?
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そうなる。

だが、不思議に思う。
何故、自分は生きているのだろうか?
これほどの殺気を放つ相手はそれこそ殺人鬼クラスだけだった。
そんな相手では自分は瞬殺、A・Tを上手く使っても秒殺だ。

その謎の答えを見つける前に、戦闘は再開された。

「ちっ!」

素人のようだが達人のように急所を的確に狙ってくる。半歩下がって首への斬撃を回避した。

下から太腿を狙い切りあげる。上げた刃を返して肩、心臓を狙う。

それも半ば転ぶような動きで後ろに下がり避ける。

「クソッ!」

先程から信乃は相手との距離を取れずにいるし、攻撃は基本後ろしか避けられない。
A・Tの有効性を活かし切れていなかった。

基本的にA・Tは前に進むものだ。前には奴がいるから無理。
距離を取ろうとしても背中を奴に向けるのは恐い。っていうか殺される。

いわば、俺は動きを“殺している”のだ。

このままじゃ命まで殺されてしまう。

何か方法は無いか・・・・・



無いな。常套手段では無い。

だから常套以外で攻撃する。

具体的かつ簡略的に言えば、肉を切らせて骨を断つ、捨て身の攻撃だ。

もちろん勝機が無くて自棄になったわけではない。

奴の癖を見つけたのだ。
右からの切りあげの際、若干だが刀の柄を先に出してくる。
その柄を足で踏むように抑える事が出来れば右は封じられる。
後の左手も、右が封じられていれば動きが制限される。
そこで俺の右腕を捨てる覚悟で攻撃すれば良いはずだ。

覚悟は決まった。後は結構するのみ!!

「いくぜ!」

腰に付けていたスタン警棒を使える状態にして左手に持つ。ちなみに俺は訓練で両利きにしてある。左手でも問題ない。

奴へと一閃(と言っても警棒だから切れないけど)を繰り出す。

もちろん、俺程度の攻撃なんて簡単に防がれる。
だが布石としては使えるはずだ!

何度も何度も奴へと攻撃を仕掛ける。
防がれようとも、避けられようとも、反撃されようとも、続ける。

最初よりも落ち着いたからからなのか、殺気から奴の攻撃が予測できる。
戦闘経験がある程度あるなら読める殺気。
相手が怯むならともかく、この殺気を耐えきれば逆に利用できる。
殺気が強すぎるのも問題だな、次の攻撃が読めるからな!

そして23合ほど打ち合った後に、ようやくチャンスが来た。
奴の右からの切りあげ。俺が待っていた攻撃だ!

その瞬間に警棒を右手に持ち替える。
そして左手を突き出して、奴の刀の柄を抑えた。

良し!

右手に持ち替えた警棒で、奴の左手の刀を抑えにかかる。
抑えれば、両腕の攻撃を封じて反撃へ!

そして次。警棒で刀を抑える。問題無く抑える事が出来た。

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