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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
ニシオリ信乃過去編
Trick-06_≪錬金≫と≪解析≫
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「今はゆっくりと療養しなさい。詳しい話はそこにいる神裂に聞きなさい」

それに合わせて頭を下げる女性。

先程、俺が目覚めるまで側で本を読んでいた人だ。

綺麗で長い黒髪。顔と名前で判断するに、同じ日本人のようだ。

「私はこれで失礼するわ」

「あ、待って、ください。

 ・・・あの、お名前を出来れば教えて、いただきたいんですが・・・」

「・・ローラ=スチュアート」

母性溢れる笑顔で部屋から出て行った。


「ふぅ・・」

女性が無事な事に安堵してか、思わず息を漏らした。

でも分からない事だらけなのは間違いない。
昨日の今日まで(話を聞いた限りでは1週間寝ていたので実際はかなり前)戦場で
命を掛けて戦っていたのに、ここは見た限りでは安全を保障されている。

いくら反乱軍が勝ったからと言ってこれはおかしい。

「どうやら今の状況に疑問を持っているようですね」

「えっと、確か神裂さん、だっけ」

「ええ。神裂 火織(かんざき かおり)。あなたと同じ日本人です」

「日本人、か。俺以外に、戦場で同じ日本人とは初めて会ったよ」

「・・・・・なるほど、そこから勘違いされているようですね。

 あの後、あなたが銃弾を受けて倒れた後、どうなったか説明しましょう」

それから神裂さんは丁寧に説明をしてくれた。

分かった事をまとめると以下の通りになる。
・ローラさんはイギリス在住の貴族であり、ここはローラさんの家?である。
・とある用事から自家用機で中東を訪れており、用事の際に信乃と遭遇した。
・銃弾で撃ち抜かれた後、神裂さんが応急処置をして、急いでイギリスに戻り治療を行った。
・1週間もの間、信乃は眠り続けていた。
・その間に信乃の持っていた物から信乃の身分を調査。
・中東での戦いも反乱軍の勝利に終わり、順調に新政権の話が進んでいるらしい。


「なるほど・・・なんと言うか、色々を含めて本当にありがとうございます」

「いえ、私はアークビショップに従ったにすぎませんから」

「アークビショップ?」

「ローラ様の事です。

 それであなたは現在、イギリスにいるわけですが、今後はどうしますか?」

「どう・・か・・」

「ええ。怪我が落ち着けば再び中東へ戻ることも可能です。
 または学園都市に復学する手伝いもできるかもしれません」

「中東には、戻りたくないよ。反乱軍に参加したのは成り行きだし、
 あそこは本当に生き地獄だ。だから、嫌だ」

「では学園都市に戻りますか。

 学園都市には家族がいるのですよね」

「うん・・・・でも、戻りたくない」

「え? それはどうして?」

「家族に合わせる顔が
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