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連邦の朝
第37話 ゲルマニア
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の沿岸部等に派遣とは聞こえは良いものの実質的には、首都からの追放を言い渡したのだった。

これにより、辺境の開発力が増すとも知らずに…。

辺境(中央より北側、東側地域全体)は、基本的にゲルマニアと仲は良くない。他国の都市国家併合等と違いトリステインやガリア等と接する西部(沿岸部とブリティッシュ商会が食い込んでいない地域)と南部は、古くから従えて居たので比較的安定した土地なのだが、逆にその他の地域は近年武力制圧した都市国家ばかりなので、不安定だった。逆に言えば、発展していないのも不満の一つであり、土地の大きさの割には人口が少ない、東伐をして土地が増える、統治出来る者が少ない、荒れ地が多く開墾が困難で発展しないこの負の連鎖にゲルマニア南部、西部、首都近くを除いておちいっていた。

ゲルマニアは、表向きには帝政で通っているが内情は、連邦制国家に近い。
現ゲルマニア中央部を武力制圧する内に、中央部から以北と以東の地域は蛮族襲来や麦等穀類の不作が一因となり、以北と以東の都市国家や国が集まり連合を作り、その連合の外交官らが降伏(降伏内容としては、同盟に近い)した。この降伏が、ゲルマニア事情を難しくしていた。

ゲルマニアの首都は、蛮族との戦闘を考えてゲルマニアの南東部、地球で言うのならば、オーストリアのウィーンに在る。

ゲルマニアの極東部は、ポーランドの西部相当地に…最北端は、デンマーク(ユトランド半島の最北端は、蛮族に占領されている。近くにある島々は、トリステイン諜報局でも情報収集不可能だった。)相当地に在り、どの地点でも元々の貴族や王族、代表などが利害が絡み合い一触即発の様相に近いのだが、蛮族に対する反感で固まっていた。
尚且つ、ゲルマニアに対しての嫉妬、自分達と比べ肥沃な土地に一種の憧れや尊敬を持っていた。
そんな国々が、内側に存在するのである。当然、他国とは違い主力は東部に置き、転封された貴族を司令官に、東北部の者達に外敵と戦わせる。他にも他国と違うのは、厳しい土地柄と様々な内情が入り混ざった実力主義の貴族制である。

前述の通り蛮族の対抗するために、本当の忠義溢れる貴族や軍略の才がある貴族の大部分を東部に集結させていた。
他国との国境は、伝統的な暗黙の了解と馴れ合いや慣習で大幅に動く事がない。この事から、他国に対する警戒はあれども何処かで安心していた。国益や見栄、利権が関わる場合を除いてだが…
他国と言えども複雑に絡まりあった関係から、隣国を滅亡させるなどとはあり得ない事だった。だが、そのぬるま湯の如し慣習も蛮族とされる者達には、通用しない。だからこそ、東部に集中して戦力を配置しているのだ。

以上の事から、ゲルマニア東部の亜人等に対する感情は言葉には言い表せないものとなっていた。現に、政戦中であれ東部国境に対する支援
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