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ゲルググSEED DESTINY
第六十九話 止まぬ戦火の咆哮
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。それよりもエネルギー残量を考慮してルナマリアのブラストインパルスを帰投させるべきだと思います』

アスランは交代で敵を警戒するために指示を出すが、レイの乗るレジェンドはそれほど消費しておらず、ブラストインパルスで遠距離から敵を迎撃していたルナマリアの方を一度下がらせるべきだと進言する。進言とはいっても立場的には同じフェイスなのでレイ自身が断った時点でアスランに無理矢理命じる権利はない。

「そうか……ならレイにはしばらく防衛を任せるぞ。とはいっても執拗に敵を落とす必要はない。攻撃を仕掛けてくる敵がいるならそいつらに対して迎撃してくれ。それ以外の対応は俺とハイネで取るようにする」

正直な話、アスランとしてはレイに戦線に残って欲しくはない。彼はおそらくそのまま敵部隊を追撃するだろう。彼の性格から、というよりも議長の為に自身の手を汚すことを躊躇わない彼は非戦闘員すらも虐殺することも引き金を引くことを躊躇う理由にすらならないはずだ。
だったら、撤退させて少しでも犠牲を減らすべきだと思っていたのだが、彼はそれを拒否したため戦線に残る事となった。確かに執拗な追撃をしないという自分が甘いのだという事は重々承知している。だが、だからといって抵抗の意志のないものすら殺す必要はないはずだ。

『相変わらず背負い込んでるな。あんましそうやって何でもかんでもやろうとしてたら潰れるぜ?』

「ああ、だが今はまだ大丈夫さ。ハイネも敵の迎撃、任せるぞ」

ハイネがアスランの意図を理解してか、多少なりとも心配の言葉を掛けるが、アスランは大丈夫だと苦笑しながら言う。

『議長も高遠な理想を掲げちゃいるが、手段は結局こうやって争うことでしか得られないんだ。線引きははっきりさせろよ』

「警告はありがたいが……通信のログは残るんだぞ。そんなこと言って後で文句言われても知らないからな」

『おっと、そりゃ堪らねえぜ――――というか庇ってくれないなんて酷いじゃねえか』

ハイネの忠告にアスランは意趣返しとばかりに反論した。わざとらしく大げさな反応を返すようにハイネもそれに応える。レジェンドはドラグーンの特性を考慮してミネルバや味方部隊の掩護の為に後方での警戒に、ハイネのデスティニーとアスランのセイバーが前に出ての警戒にあたることになった。







「いやー、流石はデュランダル議長!御見それしましたよ。敵の旗艦を落とした上にこれ程の戦果――――ネビュラ勲章ものの戦果ではないですか!」

「ありがとう。しかし、私はザフトではないのだから勲章など得ることはないし、ましてや戦争の戦果を喜ぶような人間でもない。総ては戦争を終わらせる為にやむを得ずしていることだ。あまり人死にに対してそういった考えを持って欲しくはないな」

出撃前には
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