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真似と開閉と世界旅行
高すぎる壁〜
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咲〜

「・・・何事もなく朝・・・か」


「確かに拍子抜けですねぇ」

その時、偵察に出てもらっていた闇風が帰ってくる。

「空からも見たけど異常無しよ」

「そうか。じゃあそろそろ出る準備を・・・」

「ふわ・・・あ、も、もしかしてアタシが最後・・・?」

「ええ。あと五分で目覚めなければ置いていくつもりでした」

「えええええ!?」

「ジェイド、冗談は止めろって」

一瞬泣きかけた愛依が俺を見る。

「・・・冗談?」

「ええ。咲は見張り番で、ジェイドと私はただ早く目が覚めただけ」

「も・・・もう!ジェイドさん!?」

「いや〜、すみません。つい・・・」

「あなたのついは酷いです・・・」

『咲さん、サーチにも何も引っ掛からないッス』


「よし、じゃあ行くか」


雲ひとつない空を見上げ、俺はため息を吐く。

「事態に反して平和な空だな・・・」

少なくともエリアを移動しないと・・・っ!


「・・・リパル、サーチ・・・したか?」

『え?そりゃ・・・っ!?反応増大・・・!』

「私が見たときは何も・・・」

「なら今さっき出したんだろうよ!」


『ま、待ってくださいッス・・・これは、不味い・・・反応が増え続けてるッス!』

「・・・本当ですか?」

「アタシ達で倒しきれるの・・・?」

『もうすぐ目視可能な距離に・・・』


「うわ・・・」

最早魔物の波・・・


「さ、流石に無理だよ・・・」

「・・・確実に弾切れ起こすわね」

「・・・逃げるが勝ちか」

「そうですね」

俺達は魔物の群れに背を向けて走り出す。

「愛依、ジェイド!先に行け!

「え!?で、でも・・・」

「俺とヤミの速さならすぐ追い付ける!」

いざとなったら空を飛んで逃げられるし・・・

「・・・で、なに?何をすればいいの」

「いや、あのペースじゃ追い付かれそうなんで足止めをな・・・」

「二人であの数を?」

「・・・時間を稼いでくれるか?」

「あの数を一人で?」


「二分・・・いや一分でいい」

そう言って俺はベルヴェルクを闇風に投げ渡す。

「弾が不安ならそれを使ってくれ」

「使い慣れてない銃を渡されてもねぇ・・・」

「ほら、ガンゲーならよくコラボ企画あるし、その銃を使ってると思えば・・・」

「GGOにコラボ企画なんてあったかしら・・・ま、いいわ。速くしなさい」


「了解!」

闇風が走っていき、俺は力を集中する。

『咲さん、何を・・・』

「久々にアレをやるんだよ」

闇風はしばらく持ちそうだし・・・安心し
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