高すぎる壁〜
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
咲〜
「・・・何事もなく朝・・・か」
「確かに拍子抜けですねぇ」
その時、偵察に出てもらっていた闇風が帰ってくる。
「空からも見たけど異常無しよ」
「そうか。じゃあそろそろ出る準備を・・・」
「ふわ・・・あ、も、もしかしてアタシが最後・・・?」
「ええ。あと五分で目覚めなければ置いていくつもりでした」
「えええええ!?」
「ジェイド、冗談は止めろって」
一瞬泣きかけた愛依が俺を見る。
「・・・冗談?」
「ええ。咲は見張り番で、ジェイドと私はただ早く目が覚めただけ」
「も・・・もう!ジェイドさん!?」
「いや〜、すみません。つい・・・」
「あなたのついは酷いです・・・」
『咲さん、サーチにも何も引っ掛からないッス』
「よし、じゃあ行くか」
雲ひとつない空を見上げ、俺はため息を吐く。
「事態に反して平和な空だな・・・」
少なくともエリアを移動しないと・・・っ!
「・・・リパル、サーチ・・・したか?」
『え?そりゃ・・・っ!?反応増大・・・!』
「私が見たときは何も・・・」
「なら今さっき出したんだろうよ!」
『ま、待ってくださいッス・・・これは、不味い・・・反応が増え続けてるッス!』
「・・・本当ですか?」
「アタシ達で倒しきれるの・・・?」
『もうすぐ目視可能な距離に・・・』
「うわ・・・」
最早魔物の波・・・
「さ、流石に無理だよ・・・」
「・・・確実に弾切れ起こすわね」
「・・・逃げるが勝ちか」
「そうですね」
俺達は魔物の群れに背を向けて走り出す。
「愛依、ジェイド!先に行け!
「え!?で、でも・・・」
「俺とヤミの速さならすぐ追い付ける!」
いざとなったら空を飛んで逃げられるし・・・
「・・・で、なに?何をすればいいの」
「いや、あのペースじゃ追い付かれそうなんで足止めをな・・・」
「二人であの数を?」
「・・・時間を稼いでくれるか?」
「あの数を一人で?」
「二分・・・いや一分でいい」
そう言って俺はベルヴェルクを闇風に投げ渡す。
「弾が不安ならそれを使ってくれ」
「使い慣れてない銃を渡されてもねぇ・・・」
「ほら、ガンゲーならよくコラボ企画あるし、その銃を使ってると思えば・・・」
「GGOにコラボ企画なんてあったかしら・・・ま、いいわ。速くしなさい」
「了解!」
闇風が走っていき、俺は力を集中する。
『咲さん、何を・・・』
「久々にアレをやるんだよ」
闇風はしばらく持ちそうだし・・・安心し
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ