暁 〜小説投稿サイト〜
蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
人工物
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
ここはこうやればいいんですけど・・・・・って宏助君?大丈夫ですか?」
「う、う〜ん。分からん・・・・・・。」
「宏助さん、ここはこうやるんですよ。例えばこの場合は・・・・・」
俺がこの屋敷に来てから約二週間が経った。大分、この屋敷の生活や仕事にも慣れたし、SP達との訓練も日々欠かさずはげんでいる。
どうやら俺の力にはまだのび白があるらしく、鍛えればもっと強くなれるらしい、と麗から先日言われたばかりだ。
その麗が最近言い出してきたのが、勉強だ。
もともと麗は塾の講師のアルバイトをやっていたため(このとき俺は麗のキャリアの凄さを知った)自分の能力によって引き篭もりがちな明に高校生の授業要領以上の教育を施していたらしい。
当然宏助も麗に無理やり参加させられたのだが、これがなかなか難しい。
宏助はやっといた方がいいかな〜と思い、通信教育などで一応学校でやるべきはずのことはやっていた。だから、土台はある。
しかし、所詮は自習。必要最低限の土台があるだけで昔にやったことなど覚えていないし、この異常な力も頭脳にはたらきはするのだが、それは異常な記憶力などでやはり知らないことが湧いて出てくるようなことはない。
そんな訳で、麗と明に手取り足取り教えてもらいながら宏助はもう何回目かになる勉強会に望んでいた。
既に数時間が経過、そろそろ勉強会も終了の気配が漂ってきた頃・・・・・、それは突然訪れる。
「麗さん!この屋敷に男性の訪問者です!何故かこの屋敷のことを知っていて、壁に向かって叫んでいます!」
わざわざ作られている勉強部屋にSPである一人の声が響き渡る。一見、スピーカーなどないように見えるが、実は外観を崩さないために、壁の下に埋め込んである仕掛けだ。麗が常に所持しているトランシーバーをメイド服のひとつのポケットから取り出し、連絡をはじめる。
「誰か分かりませんが、この屋敷の存在を知っているならば、このまま帰す訳にはいきませんけど・・・・・」
麗の目が途端に鋭くなる。しかし、そのトランシーバーから聞こえてきたのは意外な言葉だった。
「・・・・それが・・・神条総帥の署名を持っていて、神条明に用がある、と言っています!」
「・・・・?!」
神条総帥の署名。これは何より総帥が此処にその男をよこした、ということに他ならない。
麗は数秒の沈黙の後、
「・・・・わかりました。その署名の筆跡を確認した後、一通りのチェックをして問題なしならば、通しなさい。こちらもすぐに明様と用意します。」
重々しく、しかし素早くトランシーバー越しに指示を出す。
「聞いていましたね?明様に、宏助君。明様はすぐに来客用の服にお着替えを、宏助君は明様の自室の外で待機。その後、応接間に明様ときてください。私は来客の準備をします。なるべくお急ぎになって。十分程度で。」
更に
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ