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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
人工物
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すか・・・!」
そんな宏助達の様子を気にすることもなくロボットはまた続ける。
「これから二人にはこの発信機をつけていただきたい。そして、二時間、これから指定する場所に動かず、いてほしい。当然、その発信機を取り外したり、壊したり、あまつさえ発信機の着用を拒否することがあれば・・・・この会話の全てを聞いている我らが精鋭部隊が貴方たちを護っているはずのSPどもを殺す。」
表情は微笑なのに、機械の発する声はどこか人間味がなくて悪寒がする。
麗は異常なほどまでに怯えた表情で、ロボットが取り出した二つの小さな機械を眺めていた。
その表情に宏助は多少なりとも違和感を覚える。
確かに、SP達が殺されるのには当然恐怖を覚える。しかし、麗のその怯えようはもっとなにか別のものから来ていた。
瞳は虚ろで相変わらず机に置かれたタブレットの光景を見ている。そして、その様子から感じられるのは・・・・・
罪悪感。なにか自分を責めているような感じがした。いつも冷静な彼女が何故ここまでこうなるのか不思議だったが、
「宏助さん、麗。いますぐ、発信機をつけてください。」
明から指示が出される。麗ははっ、としたように明を見るが、明は強い表情で、その瞳を見返し、小さく頷く。
選択の余地はない。二人は、机に置かれた小型の機械を自分の胸につける。
そうするとロボットはまた懐から何かを取り出す。
今度は何だ、と警戒する宏助だが、そこから出てきたのは二枚の地図だ。
「これからこの二枚の地図に書かれた場所・・・・ファミレスですがね。そこに二時間いてください。動かずに。二時間経ったら屋敷に戻ってきても良いです。そして、明さん、貴方はこれから一時間半。これが貴方のこちらに身柄を委ねるか考える猶予の時間です。貴方の選択肢は二つ。こちらに来るか、SP達と共にあちらへ行くか。」
「・・・・・っツ!」
宏助は動揺し、麗は最早今にも倒れそうだ。そんな中、明だけが、目をロボットである相手から離さない。
死ぬか、拘束されるか。どちらに転んでもいい目は見ない。なのに、彼女はこんなことを言う。
「わかりました。考えさせてください。」
明はそう言って、宏助と麗に意味深に頷いて、地図を手渡してくる。
宏助と麗は、その地図をおずおずと受け取る。
麗はそのときも、明と目を合わせずに、視線は机の上のタブレットの中。
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