フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第六十四話 炎を纏う剣の正体とおねがいごと
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嘘で半分はほんとだ」
「嘘?」
「ああ。実はシルフ領主にちょっとした用事があってなー、それで昨日領主館に行ったら留守だっていわれちゃって・・・」
「それは申し訳なかった。昨日は少しやっておかなければいけないことがあったんだ」
「いいや、全然気にしてないぜ。領主なんだし忙しくて当然だろうし」
笑いながらそう言うソレイユ。勤勉に仕事をしていると言う理由ならばむしろ仕事の邪魔をしないように配慮するのが当たり前だろう。もっとも、ソレイユは忙しいにも関わらず遊び歩いている自種族の領主とは大違いだな、と感じなくもないのだが。
「それでは本題にはいるとしよう。私に用があってきたのみたいだからな。キリト君と同様に君も命の恩人であることには変わりない。できうる限りのことはするつもりだが・・・」
「ああ、いや。とりあえず場所を移そう。誰かに聞かれるとめんどくさいんでな」
「?わかった。では同席者はーー」
「あなたとアリシャ・ルー、それからペローの三人で頼む」
そして、ソレイユと指定された三人はキリトたちから距離をとるために羽を羽ばたかせた。
◆
「それで、話ってなんなのかナ?」
ある程度距離が離れたところで地面に降り立つとアリシャ・ルーが三人を代表して口を開いた。
「ああ、ちょっと待って」
そういいながらウインドウを操作するソレイユ。少しするとあるものが入った麻袋が五つ現れた。
「・・・これは?」
「一つに五億入ってる」
「「「はぁ!?」」」
あり得ない金額を聞いたサクヤたちは驚きに声を上げるが、ソレイユはそんなことお構いなしに話を続ける。
「各種族に五億渡すよ」
「そんなことをして君に何の得があるんだ?」
「まぁ、いろいろ。少しばかり頼みを聞いてほしいんだ」
「頼み?」
「ああ。ちょっと世界樹攻略に協力してほしいんだ」
唐突に話たれた言葉にサクヤたちは唖然としたが、さきほどよりショック度が低かったのかすぐさま立ち直って口を開いた。
「シルフとケットシーは世界樹を攻略するために同盟を結びますが・・・それにあなたが参加するというのはいけないのですか?」
「ああ、確証があるわけじゃないんだがおそらく二種族が同盟を組んで世界樹を攻略しようとしても失敗に終わると思うぜ」
「なぜそう思うのか、聞かせてもらっても?」
「簡単だ。種族九王全員の力と同盟を組んだあんた等の力どっちが強いと思うよ?」
「それは・・・」
言葉に詰まるサクヤ。いくら強いプレイヤーといえど陣列を組んだ部隊に勝てるとは限らない。だが、それに勝ててしまうほどの力を持つのが種族九王である。しかも、単体でも強い彼ら彼女らが手を組んでしまえば、手
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