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第六十四話 炎を纏う剣の正体とおねがいごと
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チャクチャだわ」

「よく言われる」

リーファの言葉にキリトが返すと二人は笑い出すが、サクヤが咳払いを一つしてから声をかけてきた。

「すまんが・・・状況の説明をしてもらえると助かる」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「・・・なるほどな」

リーファから事のすべてを聞いたサクヤは眉をひそめながら頷いた。

「ここ何ヶ月か、シグルドの態度に苛立ちめいたものが潜んでいるのは私も感じていた。だが、独裁者とみられるのを恐れ合議性にこだわるあまり、彼を要職におき続けてしまった・・・」

「サクヤちゃんは人気者だからねー、辛いところだヨねー」

自分のことを棚に上げながらアリシャ・ルーはしみじみと頷く。

「苛立ち・・・何に対して・・・?」

「勢力図だろ。現状、シルフはサラマンダーの後塵を拝しているからな。あの手のプレイヤーはそういうの許せないんじゃねぇの?」

「ソレイユ君の言うとおりだ。シグルドはパワー思考の男だからな。キャラクターの数値的能力だけでなく、プレイヤーとしての権力をも深く求めていた」

「・・・でも、だからって、何ででサラマンダーのスパイなんか・・・」

「もうすぐ導入される《アップデート五・○》の話は聞いているか?ついに《転生システム》が実装されるという噂がある」

「でもさ、モーティマーって奴は約束守るような奴なのか?」

キリトの言葉に反応したのはサクヤとアリシャ・ルーだった。

「いや・・・」

「それはないネ」

二人は顔をしかめながらそう呟く。

「種族九王を最初にレネゲイトしたのもモーティマーだし・・・」

「軍神を陥れるためいろいろとが策してたみたいだしネ」

「結果的に全て失敗に終わったみたいだがな・・・」

しみじみとした雰囲気を漂わせながらサクヤとアリシャ・ルーはため息をはいた。

「随分プレイヤーの欲を試す陰険なゲームだな、ALOって。デザイナーは嫌な性格してるに違いないぜ」

「ふ、ふ、まったくだ」

キリトの言葉にサクヤは笑いながら同意する。そして、話が一段落したのを見計らって今まで黙っていたリーファがおもむろに口を開いた。

「それで・・・どうするの?サクヤ」

リーファの言葉に考えるように瞼を閉じる。一瞬だけ閉じられた瞼を開くと新緑色の双眸は冴え冴えとした光を放っていた。この瞬間、シグルドのレネゲイドが決定した。



アリシャ・ルーが闇魔法の月光境を使い、サクヤがシグルドにレネゲイドを言い渡した後、一息付いてからサクヤがソレイユに話しかけた。

「そういえば、君は運搬を依頼されたと言っていたが・・・」

「ああ、あれな。まぁ、半分
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