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第六十四話 炎を纏う剣の正体とおねがいごと
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てもいいんだけど、どうするよ?」

「いや、勝ってから聞くことにする」

「そう?じゃあ負かしてから話すことにするよ」

どちらとも自分が勝つことを疑わない。それもそのはずだろう。闘いにおいてまず必要になるのは心構えだ。絶対に負けない、この勝負に勝つ、などと言ったような明確なものでなくとも、譲れない思いだとか貫き通したい信念だとかでもいいわけである。つまるところ、戦闘において自分を疑ったものに勝ちはなく、自分を信じきったものが勝つ。自信過剰になれと言っているのではない。自分を疑うな、ということである。

「んじゃ――」

大鎌の柄を掴むとバトンを扱うように器用に円を描き――

「――行きますか!」

――その勢いを殺すことなくフォルテとの距離を詰める。大太刀で大鎌の一撃を防ぐも、次々とその形状から繰り出される変則的な攻撃に攻勢になかなか出ることができない。フォルテの防戦一方のなか、ソレイユは一瞬の隙を見て大鎌の柄を両手で握ると右手で柄の先端の方を持ち、左手を軸にして引き絞った。大鎌では使わない構えにフォルテは訝しんだが、次の瞬間大鎌は炎に包まれ槍と化した。

「なっ!?」

当然のことに驚くフォルテだったが、槍の突きを大太刀でそらすことに成功する。だが、ソレイユはそれを見越していた、と言わんばかりに笑みを浮かべると、先ほど突きを放った槍を思いっきり引き戻した。それを好機と見たフォルテは攻勢に出ようとしたが、無情にもフォルテ曲線を描いた刃がフォルテを捉えた。

「っ!?」

突然のダメージに驚くフォルテが見たのは、大鎌を手で玩ぶソレイユの姿だった。

「(ちっ!そうか、そう言うことか)」

ここに来て、フォルテはレーヴァテインの正体を見破った。だが、見破っただけで対した対策も思いつかない。

「来ないなら、こちらから行くぜ!」

そう言ってソレイユは再びフォルテに肉迫していく。大鎌から槍へ、槍から棍へ、棍から刀へと、次から次へと目まぐるしい変化をしていくレーヴァテイン。そして、それを見ていた誰もが気が付いた。レーヴァテインのエクストラスキルが何なのかを。
息をつかせぬほどの変幻自在の攻撃がフォルテを襲う。予測しきれない攻撃にフォルテは自分の闘いができていない。完全にソレイユにのまれてしまっていた。少しずつ、少しずつフォルテの体力ゲージが減っていき――

「悪かったな、今回も俺の勝ちだな」

完全な勝利宣言となる言葉を呟くと、刀を左から横薙に払うソレイユ。それを防御しようとフォルテは大太刀をその軌道上に持っていくが、起こるはずの手ごたえがなく、次の瞬間予想と逆側からダメージが発生し、フォルテのHPを吹き飛ばした。



「レーヴァテインのエクストラスキルは可変能力だな?」

「あ
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