暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第五六幕 「深淵を覗く者には」
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る時だけだった。

「・・・・・・・・・・ふ、ふくく、うふっふふふっ、・・・・・・・・・・・・あは♪アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハははははははははははははははははははははははぁ!!!おーめーでーとぉぉーーー!!良くできました!花丸あげちゃうよ!!あはっあははははっ♪」

堰が切れたように大笑いを始めたシャル。それは追い詰められた人間がヤケになっているようにも、本当に可笑しくてこらえきれなくなったかのようにも見える。唯一つだけ、この笑いが表すのは彼女が簪を洗脳したという真実だけ。簪はまるで状況が理解できていないかのように3人の顔をせわしなく見ながら後ずさる。

二人はそんなシャルをさらに険の増した顔で睨みつける。奇しくもそれと同時に試合開始の合図が始まった。

≪試合開始5秒前≫

「だけどねぇ?世の中には気付いたってどうしようもない事だってあるんだぁ!!」

≪4・・・≫

「そうかな!?少なくとも今の僕たちには一片の迷いもないよ!!」

静かに燃やしていた闘志を噴出させるユウ。その体が何倍も大きく見える錯覚を覚えるユウに並び、鈴も同調するように気迫を放つ。

≪3・・・≫

「それは僕に勝てる理由にはならないんだよ!・・・簪ちゃん、いつも通りに“ミサイル”お願いね?」

≪2・・・≫

「“ミサイル”・・・うん、分かった」

先ほどまでの動揺っぷりが完全に消え、意思の篭らない瞳へと簪が変化する。洗脳の効果なのだろう。だが・・・

≪1・・・≫

「想いの宿らない攻撃が、僕に届くものか!!」
「簪・・・ッ!今日、助ける!!」

≪0!!≫

ミサイルと拳、妄執と執念、意志と意志が激突する。

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