第四十三話 少年期【26】
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らうことはできた。だけど、母さんが使うようなBランク以上の魔法は教えてくれなかったのだ。
学校でしっかり学習して、魔導師としての心得を覚えてから。非殺傷設定があるとはいえ、魔法が危険なものであることに変わりはない。母さんの言葉は当然のことだったし、教えを乞う立場として当たり前のことだった。
それがもうすぐできるようになる。そう思うだけで、すごくわくわくしてきてしまう。一体どんな魔法が使えるようになるんだろう。どんな新しいことを知れるのだろう。この冬を越せば、俺たちは2年生になる。次はどんな出会いや出来事が起こるのか、と俺は胸がいっぱいな気持ちになった。
「……楽しみだな」
「うん、そうだね」
コタツに入り、みかんを食いながら俺たちは笑いあう。でも変わっていっても、来年も再来年もこんな風にぐだぐだできたらいいな。そんなことを思いながら、俺は思いをはせていった。
「あれだな。やっぱ空とか飛んでみたいよな」
「あ、わかる。でも落っこちそうで怖いよね」
「……僕も、空戦適正はあまりないから不安」
そうだ、飛行魔法も練習できるようになるじゃないか。3人の会話にうなずくと同時に、確かに高度が上がれば落ちる恐怖は大きくなるだろう。テレビの中で見るのとは違う。アニメでは簡単に空を飛んでいたりするのにな……あっ。
「そうだ。アニメみたいに箒に乗ったらいいんじゃね?」
『ッツ!!』
「おい、それだ! って納得するんじゃない。どこに箒を持った魔導師がいるんだ」
でも憧れはすると思いました。
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