炎の翼
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が突き刺さる。
「「「ひっ!」」」
「何だって?」
それを見たファントムメンバーが声を上げた。
滅竜魔導士であるガジルには聞こえていたのだろうが、ガジルはわざとらしく耳に手を当て聞き返す。
「あたしが死んだら困るのはアンタ達よ」
そう言うルーシィの足は、握られた手は、震えていた。
「妖精の尻尾は決してアンタ達を許さない!そういうギルドだから」
本当は怖い。
この状況で怖くない訳が無い。
が、ルーシィはうっすらと笑みを浮かべ、言い放った。
「世界で1番恐ろしいギルドの影に毎日脅える事になるわ。一生ね」
怖さを乗り越え、笑みを浮かべ、ルーシィはそう言い切った。
「そいつは面白そうだな。ちと試してみるか?」
ガジルは笑みを浮かべ、刃物を勢いよく投げる。
「ギヒッ」
・・・ルーシィの顔めがけて。
「ガジル!何を!」
「当たるーーーーーーーーっ!」
それを見て慌てふためくファントムメンバー。
その場にいた誰もが・・・否、ガジルを除く全員が当たると思った、その時・・・。
炎を足に纏った、桜色の髪の妖精の火竜が床を突き破った。
「!」
その口には、ルーシィに投げられた刃物。
その光景にファントムはもちろん、ルーシィも驚く。
ぐりん、と突き破った床の上で回転する。
「がああああっ!」
そして・・・ドガガガガッと床を一気に爆発させた。
否、床『だった』物を一気に爆発させた。
「おおお!?」
「痛!」
落ちてくる瓦礫に慌てるファントムメンバー。
「やはりな・・・匂いで気づいてたぜ」
視覚・聴覚・嗅覚の優れる滅竜魔導士であるガジルは、近づいて来る匂いに気づいていた。
だん、と力強く着地する火竜は、全身に炎を纏う。
その姿は勇ましく、怒りが燃えている。
それを見たルーシィは堪えていた涙を目に浮かばせ、小刻みに震えながら呟く。
「火竜」
「!」
そしてナツは目の前にいるもう一頭の竜に向かって・・・
「だらあぁっ!」
怒りに身を任せ、ガジルを殴り飛ばした。
遂に・・・最終決戦が始まった。
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