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とある星の力を使いし者
第187話
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を変えたりするが、何があっても俺に対する呼び方は変えない。
 不本意だが、あいつは俺の事を『キョウやん』と呼ぶ。
 ぶっちゃけ他にも偽物って言う要素は幾らでもあったが、言うのが面倒だからな。」

麻生は土御門だった人物の顔に手を伸ばす。
顔を掴み強く引っ張ると皮が剥がれ、本当の素顔が見えた。
髪は茶色で顔は土御門とは全然似ていない。
特殊メイクで変装していたのだろう。

「さて、お前の頭の中を覗かせてもらおうか。
 簡単にばれるようにした以上、お前の記憶にはメッセージが託されている筈だからな。」

腹を踏みつけて気絶させた後、目を瞑り記憶を探っていく。
彼の視点からある男の会話が聞こえてきた。
髪は金髪で肩まで伸び、服装はスーツのような黒に中は白いワイシャツを着ている辺りどこかのホストを思わせるような外見の男の会話だ。

「土御門という男に変装して近づいて、このホテルまで誘導し、睡眠ガスで眠らせろ。」

「そんな簡単に行きますか?」

「ああ、上手く行くさ。
 きっとな。」

「はいはい、ちょっと意識を変えさせてもらうわよ。」

視界外から女性の声が聞こえたと思うと男は急に黙りだす。

「さて、こいつの記憶は覗いている筈だ、麻生恭介。
 俺の名前は垣根帝督。
 暗部組織、スクールのリーダーであり今回の襲撃犯の首謀者だ。
 おそらくこの程度の策なら、一瞬で看破するだろうからこうやって親切にメッセージを残している訳だ。」

垣根と名乗る男は麻生が記憶を覗くのを想定して話している。
意識を切り替えたのは男の返事が邪魔になると判断したのだろう。
近くには精神系能力者がいるのは間違いない。

「分かっていると思うが、襲撃のターゲットはお前だ。
 何故、俺がお前を狙うかの理由は自分で考えてくれ。
 ターゲットはお前と言ったが、お前の大事な人間もターゲットに含まれているから頑張って守れよ。
 敵は学園都市の暗部全てだ。
 この戦いを終わらせたかったら、俺を倒す事だな。
 メッセージはこれで終了だ。
 では、健闘を祈る。」

メッセージを聞き終えたと同時に能力を解除する。

「垣根帝督。
 余裕のつもりだろうが、甘かったな。
 自分から倒せばこれが終わると言ってしまったのだからな。」

麻生にとって超能力など敵ではない。
むしろ何を倒せば終わるのかを、明確に分かった時点でほぼ王手しているようなものだ。
能力を使用して部屋に満ちている睡眠ガスを除去する。
愛穂達を起こして場所を移動しようとした瞬間、扉が外側から開かれた。

「キョウやん大丈夫・・・ってにゃあああああ!?」

「って、土御門か。」

床に落ちているナイフを瞬時に拾い、入ってきた相手の首筋に当てて
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