第六十八話 一つの裏切り
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でにコペルニクスを捉えようとしてるはずだからな」
「何だと!?」
思わず確認しようと機器の方へ顔を向けようとして立ち上がりかけるがダナが拳銃を連続で三発ほど放ったことでしゃがみ直す。
(どうする――――)
ネオを必死に頭を回転させる。ウイルスの話が嘘だというのはほぼ無いだろう。何せ手渡しで作戦前にデータを渡してきたのはダナ本人なのだ。こうなってしまった以上、ネオに止める手段は直接コロニーレーザーを破壊するしか他にない。しかし、それにはライゴウに乗り込む必要があり、ライゴウに乗り込むにはダナの立ち塞がる部屋の出入口を突破しなくてはならない。
「オイオイ、ネオの旦那よー。俺は面倒が嫌いなんだ。早いとこ死んでくれないかねえ?」
再び銃撃が放たれる。伏せたままの状態である為、攻撃は脅威ではないがいつまでも移動できないのは厄介だ。このままではコロニーレーザーが放たれるまで釘付けにされる。ネオの判断は早かった。コロニーレーザーを破壊するために突破を図る。
「どけ、ダナ!」
「そう言われて、はいそうですかって言うの思ってんの?」
正面突破――――流石のダナも無謀と一瞬呆けるが銃を構える。ネオも同時に走りながら銃弾を撃ち込んだ。ネオは撃つと同時に姿勢を低くして下からタックルするように進む。ダナは銃弾が頬を翳めながらも反撃する。しかし、姿勢を低くしたネオに銃弾が当たることはなく、タックルをよろめかせる。
「チッ!?」
倒れそうになりながらもダナは膝蹴りでネオの顎を蹴り上げようとした。ネオはそれを横にすべるように転がることで躱すが、出入口からは遠ざかることになる。
「このッ!」
転がってしゃがみ込んだまま銃を構えるネオと、よろめかせた体を壁で受け止めさせることで立ったまま銃を構えるダナ。両者の銃口から火花が散る。出入口の扉を盾代わりにしてダナは銃撃を避ける。一方でネオは銃弾がつけている仮面に命中し、頭が割れるような衝撃を受け、仮面が吹き飛ぶ。
「へえ、その趣味悪い仮面が無い方が格好いいじゃんか」
「――ッ、黙れ!」
仮面が吹き飛ばされた衝撃で額から血が流れると同時に彼の素顔が晒される。金髪で鼻のあたりに傷が付いている彼の素顔。知っている人間なら彼が前大戦の英雄であるムウ・ラ・フラガと一致していることに気付いただろう。
そして、ネオは銃撃を頭の仮面に受けた襲撃からか頭の中が混濁したかのように思考がまとまらない。それでも現状何をすべきかは理解しているらしく、拳銃でダナを近づかせないように牽制する。
(ま、目的は果たしたし放っておいても問題ないか……)
ウイルスが遠目から機器を見る限り作動していることを確認し、どの道ネオがこの後ザフトの部隊から逃れることなどできないだろうと判
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