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黄昏アバンチュール
新入生歓迎会
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6.


今日は土曜日。
一年生が入部をしてから一週間ほどたった。一年生も大分部活に慣れてきたようで、準備などの手際がだいぶ良くなっていた。

入った一年生は荒川悠人、篠宮春樹、伊藤菜月、溝口愛梨の四人だ。なかなか個性が強いメンバーだ。

土曜日は学校がないので午前か午後、どちらかに練習がはいる。ただ、今日は新歓があるので午後の練習だ。


新歓といっても、この前演技をした新歓ではなく、みんなでご飯を食べに行く、というものだ。どちらかというと大学生などがよくやっている新歓というやつかもしれない。
卒業した先輩たちも来るので普段の部活よりもたくさんの人がいてとても賑やかだ。
去年の新歓は本当に楽しかった。一年生達にも楽しんで欲しいものだ。



新歓は部活が終わったあと6時からはじまる。
場所は学校から一番近い町、三郷町だ。私たちの学校は打ち上げなど、なんだかんだを全部三郷町でやっている。そんな伝統のようなものがずっと続いているのだ。


三郷町に向かう電車の中、みんなそれぞれ好きな話に花をさかせていた。
浅尾と三浦は相変わらずゲームの話をしている。このふたりはいつもそうなのだ。ほおっておくしかない。

そして黒瀬くんは一年生にまじって、話をしていた。まだ一年生は入ったばかり、行事やテスト、学校生活が不安で仕方ないのだろう。


私はいつもどおり話に入らず窓からそとの景色を眺めていた。

「そと、おもしろい?」いつの間にか黒瀬くんがこっちに来ていた。
「おもしろいよ、毎日見てる筈なのにさぱっと外見ると全然どこかわからないの、こんなとこみたことないって思っちゃう、ねぇ、話はいいの?

「そんなことかんがえたこともなかった。でも、あるね、寝て起きたりするとどこかわかんないこと、なんか一年生先生たちの話にし始めちゃってよくわかんなくなってきたからさ」
「そっか…先生違うものね」
いくら同じ学校といっても、教わる先生は全く違ったりするので学年がちがうと話が通じない、なんてことはよくあることだ。
「ねえ、もうすぐ着くよ、ほら」
もう、地下に入って外が真っ暗になていた。
三郷町は何本もの路線が走っている大きな駅だ。地下化もされているので、地上に出るまでがまるで迷路のようで大変なのだ。


「ねぇ、どこだったかおぼえてる?あの店」
店は去年私たちがいったところとおなじ、お好み焼きともんじゃの店、宿り木だ。少し辺鄙なところにあった、お客さんも少ないせいか食べ放題なのに時間制限がないのだ。
「E5じゃね?」
「えっと…あっちか」

雑踏の中を大人数でぞろぞろと歩いていく。その上、においがつくから、と全員ジャージのままだ。目立つことこの上ない。


「あった!!」
やっと店が見えて
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