追想〜跳躍する者達〜
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」
『跳躍』の魔法。足腰のステータスを強化し、高く跳ぶことが出来るようになる。単純な魔法なのだが、この『跳躍』による三次元機動がレコンの神髄なのだ。
長い深緑のマフラーをなびかせて垂直上昇。鳥のように跳び上がる。空中で姿勢を変え、獲物に掴み掛かる猛禽の如く逆手の短刀を振り上げる。その真下にいた脱領者が彼を串刺しにしようと、大剣を斜めに振り上げた。
・・・・・・・甘いよ。
そう言いたげな、不敵な微笑がレコンの口元に浮かんだ。
彼の行う『跳躍』は並みのプレイヤーの羽を使った飛翔を大きく上回る。より速く、より高く、より遠くへ跳躍し、重力、慣性すらも無視してのける。
いきなり落下の勢いが緩まり、停止した。
まるで空中でブレーキをかけたかのように急停止し、振り上げられた大剣が空を斬る。
「終わりだ!」
その直後に再び落下を始めたレコンが短刀を振り下ろす。跳躍の勢いと全体重を乗せた一太刀が脱領者の右肩から左腰にかけて深々と斬り裂き、残り火(リメントライト)へと変える。
着地した後すぐさま跳び膝蹴り。今度は顎を真下から砕いて見せた。また一人、脱領者がリメントライトに変わる。
レコンの『跳躍』術は、最早『飛翔』の域にまで達しているのだ。初見で知らずに戦えば、どんなに卓越したプレイヤーであったとしてもこうなってしまう。
「レコン!」
叫び声が聞こえた。その声の主は、この場には絶対に居ないはずの人物で・・・・・・・
「リーファちゃん!?」
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