第六十七話 勝利か敗北か
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イクフリーダムは駆ける。ドラグーンで周りの敵を近づけさせないようにしながら両手に持つビームライフルで牽制することによって敵の攻撃を掻い潜り、突破していた。
『これで戦争を終わられられると言うのに、まだお前たちは邪魔をするつもりか』
そうした中、戦線を突破してレクイエムを捉えるまであとわずかという距離で一機の機体が正面に立ちふさがる。
「あの機体は!?」
配色の違いと背面に取り付けられたシルエットが違うが見覚えのある機体――――インパルスだ。しかし、キラが驚愕したのはインパルスだからという理由だけではない。背面に取り付けられている武装を見たからだった。
『フリーダム――――容赦はしない、行くぞ!』
両肩から放たれる収束ビーム砲。テレスコピックバレルと言われた伸縮機能を持つ砲塔だ。そして、その攻撃にビームシールドで防いだフリーダムに向かって、インパルスはエクスカリバーを抜き放ち、二刀流の状態で斬りかかる。
「グッ!?」
咄嗟にキラは後ろに下がり、胸の収束ビームで攻撃するが両腕に装備されたインパルスのビームシールドによって弾かれた。その瞬間を狙い、ドラグーンが狙いを付けるが、インパルスは両腕に取り付けられているビームブーメランを投げつけ、ドラグーンを切り裂いた。
『どうした、フリーダム!こんなものか――――その程度だと言うのなら、このデスティニーインパルスに勝てると思うな!』
デスティニーインパルス――――機体スペックはバランスや整備性、エネルギーの問題、インパルスという機体としてのコンセプトから外れているといった多数の欠点を持つものの、性能面だけで見るならば目の前のストライクフリーダムと引けを取らないものだ。
VPS装甲は薄い赤紫のような色をしており、本来ならばマーレ・ストロードが搭乗したであろう一号機であることが推測される。だが、マーレ自身がインパルスを望んでいなかった事と、より性能が高いと言われている現在の搭乗機から彼がパイロットとして選ばれることはなく、乗っているパイロットは単純に相性と実力で選ばれた人間だった。
「邪魔をしないでくれ!」
しかし、適性と実力で選ばれたとはいえ、彼の技量はキラ・ヤマトに遠く及ばない。時間を稼ぐという役割としてはその実力は妥当だと言えたが、キラは最高のコーディネーターであり、デスティニーインパルスのパイロットはSEEDの因子すら持たないただの一パイロットだ。
『蚊トンボみたいに飛び回ってるだけか!』
エクスカリバーによる大振りはストライクフリーダムの機動性について行くことが出来ず、真正面から向き合っているにも関わらず、初撃の不意打ち染みた攻撃以外でまともに当てれてはいない。そのような状況に腹が立ったのか、デスティニーインパルスの攻撃はより単調
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