第二十五話「現れた友人」
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ーーー【"エリア48" 防壁周辺】
「……………"フィリップ"?」
嘘だ。
フィリップが生きているはずがない。
目の前のコイツは誰だ?
「何だ、忘れたのか?俺だ、ブランク」
目の前の男が何かを言っている。
ウルサイ。ダマレ。
アイツは死んだんだ。ここにいるはずがない。
お前は誰だ?
「懐かしいな」
………………?
「初任務に行った日だ。壁際に追い詰められてた俺をお前が助けてくれただろう?
俺が礼を言っても、無視してどこかへ行こうとしたから無理矢理お前を呼び止めただろう?
それからだったな。お前と親しくなったのは。」
「いや、すまない。防壁が近くにあったもので、初任務を思い出してな」
…………………コイツ…………………本当に……
「……………質問してもいいか」
「…………俺がお前と食堂でメシを食っていた頃、俺がいつも飲むものは何だった?」
「あぁ、たしか角砂糖を2、3個入れたコーヒーだったな。初めて見た時は驚いたよ。
戦場では最強の兵士と呼ばれるお前が、甘党だったなんてな。甘党なんだな、ってからかったら
お前、顔少し赤くして、俺から目反らしただろう?覚えているさ」
当たっていた。
じゃあ、コイツは………本当に……
「………おかしいだろ?お前は4年前の"ホワイトアウト事件"で死んだはずだ」
「だが、俺はこうしてお前の目の前に現れた。ちゃんと生きている」
とてつもなく不思議な感覚に襲われた。
とっくに死んだと思っていた友人が、突然俺の前に現れた。しかも生きて。
俺はこの場合、どうすればいい?
喜べばいいのか?泣けばいいのか?
ただ、呆然と突っ立ってることしかできなかった。
『こいつは………どういう状況だ?』
突然変異種だった肉塊を引きずりながら、大柄のガスマスクが姿を現す。
その後ろから、同じような風貌の"チーム"が現れた。
覚醒兵だ。
『隊長、バイオセンサーに反応有り。適合者の可能性があります』
『驚いたな。ブランク以外にも適合者がいるとは……』
覚醒兵の一人がスコーピオに詰め寄る。
『ちょっと聞くが……アンタは人類の敵か?味方か?』
「……………………………」
ボトッ
何かが落ちた。
ガスマスクが落ちた。
ガスマスクごと頭部を落とされた覚醒兵の身体が力無く倒れた。
『…………何?』
覚醒兵の一人が、信じられないというような声を上げた。
気がつけば、スコーピオは覚醒
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