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リリカルなのは 3人の想い
12話 黒木 七実side
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…………」

 受け答えながら、林道は辺りを見回す。

「どうやら卒業式はいろんな意味で終わったみたいだな」

「驚かねえのかよ!?」

「小学校の卒業式でも同じようなことをしていたしな」

「うええええーーー!?」

 かなり驚きの新事実だった。

「ふあ……………、とりあえず帰るか。京介ちゃんと卒業証書確保したか?」

「ああ、勿論」

「いや待て待て待て待て!」

「何だよ黒木、饅頭も人数分より多めにかっぱらってきたから騒ぐなよ」

「よけい駄目じゃねーか!?」

 勿論話を聞いてもらえるはずもなく、そのまま式場から帰ることとなった。




「そういや、そーだった……………」

「なにがだ?」

「いや、思い出さない方がよかったかなと」

 あのあとは大変だった。中学校は潰れるし、マスコミから逃げてきた京介が家に泊まり込むし、調べてみたら小学校も潰れてたし。

「まあ、とにかくあれだ、京介は怒らせたらヤバイってことだ。クロノも下手にからかったりすんなよ」

「いや、あったこともない人物についてそんなことを言われてもな」

「いいから頷いとけって、特に女っぽいとか、女面とか、可愛いとか、付き合ってくれとか、踏んでくれとか言うなよ、殺されるぞ」

「後半が明らかにおかしくないか」

「ツッコムなよ」

 そりゃ俺だって始めて会ったときは禁句を口にして、半ごろs……………3/4殺しぐらいにされたんだから。

「まあ、つってもどうせ会うこともないか」

「確かに、会う確率は低いだろうな」

「あー、違う違う、そういう意味じゃねえよ」

「違うと言うと?」

「京介のやつ何か知らねえけど、やけに警察とか毛嫌いしてるんだよな」

 なんでも、ろくに役に立たないくせに守ってやってるとばかりの態度が気にくわないとか。

「クロノは近づかない方が安全だな、うん」

「なんだその歩く危険物は」

「否定できないとこがなんともな」

 悪いやつじゃないんだけどな、どうにもアクが強いんだよな。

「ま、まあ、とにかくもういい頃合いだろさっさと出ようぜ」

「……………それもそうだな」

 あれこれ聞きたいことを飲み込んだらしいクロノとシャワールームを後にする。
 早く京介や五也と合流したいなと、そう思った。

 




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