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Fate/stay night 戦いのはてに残るもの
再戦&覚醒
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青タイツは後ろに大きく跳躍し、屋根の上に飛び乗ると叫んだセイバーの方を振り返る。

「は、勘違いすんじゃねぇマスターから戻れと命令があってな。……追ってくるなら死を覚悟しな。…………それと」

青タイツはセイバーにそう言い終わると、今度は俺の方を向いて鋭い目で睨み付けてくる

「坊主、次は必ず殺すからな」

青タイツは屋根の上で姿を消し何処へ消えた。気配も途中まで感じれていたが途切れたか。

宝具が外れ真名がバレて退かせたか、マスターからは主に偵察を目的として動かされているのだろう。

マスター側からしたら、宝具を使う事自体がひょっとしたら、想定外だったかもしれないが。

「次は貴方だ」

青タイツの行動を考察していると、今度はセイバーが俺の方を向き不可視の剣を向けて来た。いや、何故俺が敵に見られてるんだ!?

「俺は敵じゃない……剣を納めてくれないか?」

「そういう訳にはいきません。どのような手を使ったのか知りませんが、他人の宝具を持っている貴方は、後のマスターの障害になるかもしれません」

戦うしかないのか? そう思いながら仕方なく槍を消し、自身の刀の柄に手を置いて刀を抜こうとした瞬間。

「やめろセイバー!」

土蔵から士郎が叫びながら出て来た。……よかった、何故かは分からないが生きていたんだな。

左胸に血痕がついているのを見る限り、俺の記憶がない間に何者かが士郎を蘇生させたのだろう。

「何故ですマスター!?」

士郎を見てホッとしていると、不可視の剣を俺に構えたままセイバーが士郎の傍によって行く。

「何でって義理だけど彩雅は俺の兄貴だ! 家族を殺させる訳ないだろ!?」

「…………そうでしたか、申し訳ありません。マスターの兄上とは知らず無礼をお許し下さい」

何かあっさり不可視の剣を降ろしたセイバー、まぁ戦闘にならなかっただけでもよしとしよう。

七騎のサーヴァントは、恐らくこれで全て揃っただろう。記憶 経験 力も取り戻し状態はほぼ万全。さぁ本当の戦いはこれからだ!





「記憶と彼の刀の返還完了、これで彼も大丈夫な筈だね」

片手に水晶玉を持ちながら、もう片手で何やらダンボールに何か物を詰め込んでいる管理者。

世界の管理者と名乗る男の、このような姿を見たらきっと彩雅を含めた他の者も唖然とするだろう。

「よしこんなもんだろう」

ダンボールの中に数枚の紙を入れると、ガムテープで封をする管理者。周りを見てみるともう一箱ダンボールがある。

「記憶と経験が戻っただけで、まるで別人だね」

先程の戦闘を見ていた管理者は、記憶と経験が戻った彩雅を見て笑っている。まるで新しい玩具を手に入れた子供のように。

「いよいよ始まる
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