ディアボロス
第09話 気が変わったから
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回収された。
はぐれエクソシストが依頼先にいるとは想定外だったらしく、眷族総出で来た。
フリード・ヒルゼンに牽制していたが、堕天使の接近を感知し、早々に帰っていった。
ただ、一誠はアーシアと呼ぶシスターへ必死にてを伸ばそうとする姿、シスターの一誠が助かったという安堵ともう会えないという悲しみで涙を溜めたその顔が頭から離れない。
「はあ、平穏を望んでいるからこそ矛盾するな。久しぶりに一誠があんな顔を見るんだ。一応、あいつの友人としてあのシスターを助けますかね。さっき放置した俺が言えることではないけど」
自分の甘さや矛盾する行動に苦笑する。
「ま、誘拐といえば神隠しだよな。となれば―――八雲立つ紫」
手元に一冊の書物が現れる。
「神隠しの主犯」
幼き頃に母親の書いた物語に登場した一人の妖怪。
口にしたのはその中に描かれた者たちの内の一人の二つ名。
「さて、まだ悪魔祓いだけ。一瞬でも意識が彼女から離れればこっちのもの」
目の前と悪魔祓いの背後の境界を繋ぎ、魔力弾を放つ。
着弾の直前、それに気付いた悪魔祓いは驚異の身体能力でギリギリのところで避けた。
そして何か言っているが、意識完全に外れ、視界からシスターをが消え、その隙ができた。
境界がシスターを呑みこんだ。
それは一瞬。
悪魔祓いが気付き、振り返った時にはすでにその場には誰もいなくなっていた。
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