臨海学校 後編
[9/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は呟きつつ二人のあとを追尾した。
響と離れた箒と一夏は福音と接触していた。
「一夏! 今だ!」
「おう!」
箒の声と共に、一夏は零落白夜を発動させ一気に福音との間合いを詰め、斬りかかった。
……いける!!
一夏はその攻撃が当たると確信した。しかし彼の予想は大きく裏切られた。
「敵機確認。迎撃モードへ移行。『銀の鐘』起動」
不気味なまでの機械音声を発したかと思うと、福音はその体を捻り、数ミリのところで雪片の刃を避けた。
福音はそのまま翼のスラスターを駆使し、なおも斬りかかる一夏の攻撃を舞うように避けていく。
「くそっ! 箒! 援護頼む!!」
「任せろ!」
このままでは圧倒的にに不利だと考えた一夏は箒に救援を頼んだ。
「箒! 左右から同時に攻めよう! 左は頼んだぜ!」
「了解した!」
箒に指示を出し、一夏は箒と逆方向に飛んでいく。だが、それすらも福音は軽々と避ける。痺れを切らしたのか箒が一夏に告げた。
「一夏! 私がヤツの動きを止める!」
「わかった! 無理すんなよ!!」
箒は刀を抜き放ち、二刀で福音に斬撃を繰り出してゆく。さらに彼女は、紅椿の展開装甲も使い福音との距離を着実に縮めていく。
さすがの福音も、回避ばかりでは手が回らなくなったのか、防御の体制をとり始めた。すると福音が動きを一瞬止める。
……今だ!!
「うおおおお!!」
一夏が斬りかかるものの、今度は背中のウイングスラスターに内蔵された36の砲門が火を噴いた。しかもそれは全方位に向けての一斉射撃だ。
だが箒も負けておらず、放たれた光弾をかわし、福音に迫撃をする。
それにより隙が生まれる。が、
一夏は福音とは真逆の方向に飛び、降り注ぐ光弾を切り裂いた。
「一夏!! 何をしている!! せっかくのチャンスを!!」
「船がいるんだ放って置く訳にはって密漁船かよ!! ったく!」
「馬鹿者!! 犯罪者などほうっておけばよいものを――!」
「そんなことできるか! どうしたんだ箒!! お前らしくないぞ!!弱いものを見捨てようとするなんて」
「わ、私は……」
二人は互いに声をぶつけ合う、だがそんな隙だらけの二人を福音が見逃すわけもなく。
銀の機体は箒を確実に狙っていた。
「箒いいいいい!!!!」
一夏は絶叫しながら持っていた雪片を投げ出し、残った全エネルギーを使い瞬時加速を行った。
同時に、放たれたおびただしい数の光弾が箒を捕らえた。
しかし、一夏は箒を守るため光弾と箒の間に割って入った。
「ぐあああああ!!」
一夏の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ