第四十二話 少年期【25】
[10/10]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
とを言ってしまった気がする。今になって顔が赤くなってきた。
うん、もう絶対に言わない。デリート。デリート。別の話題を探そう。
「というか、さっきはああ言いましたけど。副官さんも仕事一筋よりかは、もうちょっと何か趣味とかを見つけてみたらどうですか?」
「趣味だと」
「はい。俺の知り合いで枯れていると言われていた青年が、趣味によって人生が変わったって言うほどの変化をみせたんです。それにお姉さんとの会話の種にもなると思いますよ」
いくら好きでも、仕事ばかりだと大変だろう。今まで特にそういうことを考えていなかったようだが、副官さんが『お姉さん』という単語に少し反応したのを俺は見逃さなかった。趣味は大切だよな、息抜きにもなるし。
「しかし、趣味と言われてすぐに見つかるものでは…」
「……あっ、ならいい所があります。さっき話した人も、そこで趣味を見つけたんですよ」
「そんな場所があるのか」
「はい、『ちきゅうや』って言うんですけどね。そこならきっと見つかりますよ」
こうして、俺たちのこれからの新たな目的地が決定された。
副官さんは新しい趣味に目覚めるかもしれないし、俺は新規顧客の呼び込みに懐が温かくなる。まさに一石二鳥。わーい。俺ってば従業員の鏡である。
それでは、お客様1名様ごあんなーい!
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ