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黄昏アバンチュール
リハーサル当日
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2.
結局、後から来た顧問の伊藤先生には許可を貰うことかできた。
今日は新勧のリハーサルがある。



体育館の袖で待っていると、既にリハーサルを終えた沙耶がやってきた。
「沙耶」呼びかけると、珍しく着物姿の沙耶が振り向いた。
「あ、花乃ちゃん」
「リハーサルもう終わった?」
「終わったよ、今の時点で15分おしてるんだって、体操部もっとあとじゃない?」
「そうなのか…、そういえば今日は着物なんだね。」
「そうなの、どうせ文化祭の時浴衣は着るから折角だし、と思って」
「うん、そっちの方がいい、似合ってる、あぁ、あと、早く行きな、置いてかれてるよ」
茶道部の集団はもう見えなくなっていた。
「おいてかないでよー、じゃあ、また後で」
速く走れないのか沙耶はぱたぱたと集団を追いかけていった。

そして待つこと一時間、練習をしようにも体育館が新勧に使われているので何もすることもなく待っているとやっと順番がまわってきた。

「一気にだしてね」
前の部活が終わると、幕をひいてもらってプロジェクターを映像をだしておいてもらう。

その間に一気にマットをしく予定だったのだが…

「すみません、後ろにある照明が不安なので中引き幕ひきます」
「そんなに吹っ飛んだりはしないと思うんですけど…」
「一応です、不安なので。本当に吹っ飛んだら意味ないですし」
ただでさえ、舞台の上は狭いのだからできればそういうことはして欲しくなかったのだか仕方な
い。

なんとか、バク転、ロンバクくらいならできたので本番もなんとかなるだろう。
「今日中にリハーサルは終わらないよね」
「もう、終わりにしちゃおうか」

倉庫で片付けをしてからミーティングを部室で行う。
「とりあえず、リハはなんとかなったから、明後日の本番頑張ろう」
と、黒瀬くんが部長らしいことを言っているが実際の部長は浅尾だ。頼りなことこの上ない。
「やばい、予鈴鳴ってるよ…急ごう」
「これで、今日の練習を終わります。気をつけ、礼」
普段は頼りないが、この終わりの挨拶らちゃんと様になっている。流石に半年以上この状況が続いているのだ、そうでなくては困る。


部長は鍵を返しに行ったので私はそのまま帰ることにした。教室に戻れば沙耶に会えるかもしれないが、それも面倒だ。



家に帰って風呂入ってから部屋に戻ると、ベッドの上のケータイ光っていた。
なんだか、どきどきしてメールを開いてみると


「やっぱり…天野だ。」
天野からメールがきていた。

『来週の火曜、あいてる?』
『あいてる』
『それならさ、三郷駅の駅で、5時に』
『了解』

今日は水曜日、金曜の新勧のまたあとだ。
「火曜までまてない…」
待ちきれない歯がゆさに、
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