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ソードアート・オンライン 〜双子の剣士〜
第五章 第一層攻略会議@
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ボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームそのものもいつかクリアできるんだってことをみんなに伝えなきゃならない
それが、今この場にいるオレたちトッププレイヤーの義務なんだ!そうだろ、みんな!」


再びの喝采
今度は、ディアベルの仲間たち以外にも手を叩いている者がいる

その時


「ちょお待ってんか、ナイトはん」


そんな声が低く流れた

歓声がぴたりと止まり、前方の人垣がふたつに割れる
そこに立っていたのは、サボテン頭の男だった


「そん前に、こいつだけは言わしてもらわんと、仲間ごっこはでけへんな」


唐突な乱入に、ディアベルは余裕あふれる笑顔で対応する


「こいつっていうのは何かな?まぁ何にせよ、意見は大歓迎さ
でも、発言するなら一応名乗ってもらいたいな」
「??????フン」


サボテン頭は盛大に鼻を慣らすと、一、ニ歩進み出て、こちらに振り向いた


「わいはキバオウってもんや」


そう名乗ったサボテン頭は、小さめながら鋭く光る両眼で広場の全プレイヤーを睥睨する


「こん中に、五人か十人、ワビぃ入れなあかん奴らがおるはずや」
「詫び?誰にだい?」


ディアベルの方を見ることなく、キバオウは憎々しげに吐き捨てる


「はっ、決まっとるやろ、今までに死んでった二千人に、や
奴らが何もかんも独り占めしたから、一ヶ月で二千人も死んでしもたんや!せやろが!!!」


途端に低くざわめいていた約四十人の聴衆が、ぴたりと押し黙った
キバオウが何を言わんとしているのか、やっと理解したのだろう


「??キバオウさん、君の言う《奴ら》とはつまり??元ベータテスターの人たちのこと、かな?」
「決まっとるやろ、ベータ上がりどもは、こんクソゲームが始まったその日に、ダッシュではじまりの街から消えよった、右も左も分からん九千何百人のビギナーを見捨てて、な
奴らはウマい狩場やらボロいクエスト独り占めして、ジブンらだけぽんぽん強うなって、その後もずーっと知らんぷりや
??こん中にもちょっとはおるはずやで、ベータ上がりっちゅうのを隠して、ボス攻略の仲間に入れてもらお考えてる小狡い奴らが
そいつらに土下座さして、貯め込んだ金やアイテムをこん作戦のために軒並み吐き出してもらわな、パーティーメンバーとして命は預けられんし、預かれんと、ワイはそう言うとるんや!」


名前のとおりの牙の人咬みにも似た糾弾が途切れても、やはり声をあげようとする者はいなかった

その時


「発言、いいか」


豊かな張りのあるバリトンが、夕暮れの広場に響き渡った

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