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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
デートと監視とほのぼの番外編〜下〜
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買うほどの金額ではない。だから寄ったのだろう。
「ま、別にいいですけど・・・。」
「そ、そうですか。良かったです・・・。」
明は喜んで早速入店。明後日の方向を見て、「宏助さんが来る前は服なんか意識したことなかったから麗の買うままの服を着てて同じような服しか持っていないし。今日のこれだって一昨日急いで取り寄せたものだし、やっぱり高級さじゃなくて親しみやすい服が売ってるこういうところで買わなきゃ。たくさん服も欲しいし、麗に貰った金額ならたくさん買えるわ・・・・。」などとブツブツ呟いている。
今日は休日だがまだ十時で開店したばかりなのかそんなに客数は多くない。気軽に足を踏み入れる。
当然、いつ何時襲われるか分からない明から離れるわけもいかず、明についてレディースの方へと向う。流石に男がこんなところにいるのは気恥ずかしいものがある。・・・・特に下着なんかがあるところでは。
目をあらぬ方向に漂わせつつ明が足を止めて服を吟味している間に先程から見られているような感じがする違和感に集中してみるが、やはり集中できるはずもなくやることがなくなる。
しばらく手持ち無沙汰に明の後ろについて店内をウロウロ回る。
明といえば、楽しそうに服を眺めながら、これいいな、あれいいな、と手に取ったり籠に入れたりして、いること小一時間。
そろそろ暇だな〜、とか思っていると明が、
「少し試着してもいいですか?」
と聞いてくる。勿論依存は無くどうぞ、といって奥にある試着スペースに向かう。幸い、五つある試着スペースの内、一番手前の一つが空いていたので、その狭いスペースに明だけ入る。
ちょっと待っていてくださ〜い。という言葉に彼女の姿が暗幕の裏に消える。いよいよ本格的に暇だ。
流石にここを離れるわけにも行かないし、かと言って、前を見ているとなんか布のこすれる音とか聞こえてしまうし、暗幕が揺れるのが気恥ずかしいしで、とりあえずあらぬ方向に視線を向けて、側にある壁に背を預ける。

 宏助は困っていた。明を待つこと数分。何故か店員に、若い女性をストーカーしていたそうだね。と話しかけられ、ちょっとこっちに来なさいと引っ張られる始末。ここを離れる訳にはいかないし、彼女は俺の知り合いだ・・・と説明するが取り合ってもらえない。その店員が女性だというのも厄介だ。おそらくこういった変態に対する嫌悪感は生半可なものではないだろう。しかし、宏助もここを離れれば、いつ誰が彼女を襲うとも限らない。
ここは・・・・・・
「すいません・・!」
謝りながら女性店員にタックル。少しよろけた間に服の陳列コーナーの陰に紛れ込むが、女性店員が他の店員を呼ぶ。客はそんなにいないが、いくら人外でも複数の店員を傷つけず逃げ回るのは難しい。ここはどうしよう・・・・と思っていると、
ひらめく。そうだ奥の試着コーナー
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