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lineage もうひとつの物語
序章
死闘
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うやって一人の位置を影と自分との直線に移動させる。
影に石を投げつけ距離を取った。残りの一人を牽制しつつツーハンドソードを投げ付ける!
敵はツーハンドソードを避けようとするも足元に影・・・イノシシが突進しバランスを崩したため避けきれずツーハンドソードの餌食となった。
アレンはそのまま突進してきたイノシシをダガーで迎え撃とうとするも残りの一人に邪魔をされイノシシに足元を掬われ仰向けに倒れてしまう。
倒れたところにランスが迫りダガーで弾くも捌ききれず頬を掠める。
ランスが地面に刺さったのを見て横に転がり向かってきたイノシシの腹に下からダガーを突き立てる。
苦しそうにもがくイノシシを押し退けようとした瞬間イノシシを真上より貫通したランスがアルスの右腕を刺した。

「くそっ・・・まだだ!」

アレンは苦痛に耐えながら立ち上がる!

「いや、これで終わりだ。おまえはもう剣を持つことすら出来まい。」

ブラックナイトはそう呟いた。





街に着いたナターシャは警備隊詰所に駆け込み助けを求めた。
しかし相手にされず冒険者を探しだしお願いするも断られ逆に食事に誘われたりし逃げるように離れ途方に暮れていた。
最後の手段として街の創始者であり知り合いでもあるゲラド宅を訪ねるが留守だった。
アレンを信じようとするものの相手は多勢に無勢である。
ふとアレンから渡された小さな袋を握り締めていたことに気が付き中を覗く。
そこにはお金と札の付いたカギが入っており札には"red-109"と書かれていた。
アレンの言葉が甦り建物の場所へ走った。

宿の横にある建物!

ナターシャはその札に書かれた部屋を探しカギを開けた。

「お邪魔します」

入ってみると殺風景な部屋だった。
机がありその上には書類や本が積み重なっている。
その他にはベッドと食事を取っていたのであろうテーブル、そしてタンスがあるだけ。
壁にはツーハンドソードを肩に担ぎ上げ若く少年ような笑顔を向け訓練所の同期生らしき人達と写っている写真が飾られている。

「うふふ。楽しそう」

写真にアレンを撫でるかのように指を沿わせた。
最初は笑みが零れたが泪が溢れてくる

「私がアレンの未来を奪ったかもしれない・・・・」

ナターシャはアレンのシルバーソードを抱きしめ泣いた。声をあげて泣いた。
散々泣いた後は前に進むしかない。

私がアレンを信じなくてどうするの
きっと戻ってくる
そう信じてここで待つことに躊躇はなかった。





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