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lineage もうひとつの物語
序章
出逢
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をしている仲間の二人、学問や魔法を教えてくれる先生だけだ。
旅の間も仲間の二人が守るよう行動していたためほとんど接触はなかった。
初めての会話はとても楽しくもっと交流したいと感じていた。

話に夢中になってしまい気が付かなかったがアレンは水を飲んでいない。
干し肉やパンは必ずといっていいほど喉が乾く。
それくらい私でもわかる。

「アレンさん、お水ありがとう」

そう言って水筒を差し出す。

「俺は川でいっぱい飲んだからから全部飲んでくれてもいいですよ?それにほら水袋にはいっぱいありますので」

と、アレンは水袋をパンパンと叩く。
やっぱりだ。
一つしか水筒がないから我慢するつもりなんだ。
水袋から飲むなんて愚行以外何物でもない。
小出しにしないと腐ってしまうから。

アレンの手を取り水筒を渡す。

「アレンさんが飲んでくれないと私も飲めません」

真剣な表情で迫られてはアレンには断りきれない。

「わかりました。では頂きます。」

水筒の飲み口を凝視するアレン。
ええいままよ!と喉を潤す。
うまい!嗚呼、いつもとは違うぞこれ!

「次はナターシャどうぞ」

水筒を受けとるとすぐにナターシャも一口飲んだ。

「おいしい。喉乾いてたけどアレンさんが飲まなかったらどうしようかと思ってたんですよ?」

ほっぺたを膨らませて怒ったような表情を作る。
それがまた可愛い。

「ナターシャがずっと持ってたじゃないですか」

「あ、そうでした」

と恥ずかしそうに顔を伏せたナターシャを見てアレンは声を出して笑う。
それに釣られてナターシャも笑いだす。

静かな夜に二人の笑い声が響き渡っていた。

笑いが収まったところでアレンが尋ねる

「これからは・・・・明日はどうしますか?この辺りで待ちますか?」

この辺りで待つというのならナターシャの気が済むまで付き合う覚悟はある。
家に帰るというのなら家まで送り届ける。
とことんまでナターシャに協力するつもりだ。

「明日はシルバーナイトタウンに向かおうと思います」

「んじゃ2日ってとこですね。食糧は十分あるし大丈夫。来るときは一人だったけどナターシャがいれば寂しくはありませんね」

アレンの言葉を聞きナターシャは

「アレンさんが戻ることになってしまいます。ここからは一人でも平気ですので、そのお言葉だけでも嬉しいです。アレンさんには何度お礼を言っても足りません。」

深々と頭を下げ謝罪とお礼を述べる。

するとアレンは自分の境遇を語りだした。

「俺には身寄りがありません。子供の頃にグルーディオ戦争に巻き込まれ天涯孤独の身となりました。」

地面を見詰めながら話すアレンは寂しそうに続ける
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