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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『祭』 正午〜夕方
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はねえよ」

「一夏さん、お客さんですよ」

「あ、ああ。ゴホン。ではお嬢様、こちらがメニューになります」

「お、お嬢様か……悪くないな……」

 顔を真っ赤にしてメニューで顔を隠す箒さんを不思議に見る一夏さん。ここは二人きりにしてあげましょう。そう考えると私はクールに去る……

「ちょっと箒さんそれはずるいですわよ!」

「そうだよ一夏! 僕もあとで接客してほしいなあ」

「私の嫁と同席など許さん!」

 この場からクールに去りたい!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


第4アリーナ特設ステージ。

生徒会の出し物は「観客参加型演劇」。名前の通り演劇に観客も参加できる……ものではなく、『灰被り姫(シンデレラ)』となって王子=一夏さんの被っている冠を奪えば一夏さんと同居する権利が与えられるというもの。
そして私は何故か白地に銀糸のあしらいのシンデレラ用のドレスを身に着けられ、特設ステージの裏にいます。そして近くには同じ格好をした箒さん、鈴さん、セシリアさん、ラウラさん、シャルロットさん。
 まあ簡単に言うと……楯無会長に拉致されました。拉致されたのは一夏さんじゃなくて私だという罠!
 ステージの表舞台では一夏さんが王子様役の格好で立っていて、ナレーターは楯無会長。

『王子の冠に隠された軍事機密を手に入れるため、乙女たちの狂宴が始まる! 舞踏会、ここに開幕!』

「はあぁ!?」

 一夏さんが困惑の声を上げると当時に箒さんが刀、鈴さんが飛刀、セシリアさんがスナイパーライフル、シャルロットさんが防弾シールド、ラウラさんがサバイバルナイフを構えてステージに飛び出していきました。そして始まる剣戟と銃声の嵐……はあ。

「帰ろう」

 賞品の段階で私は既に参加する気が無くなっています。むしろこれに参加しなかったら今までの誤解全部解けるんじゃない? って考えているほどです。
 というわけで私は早々に舞台を降りると更衣室に戻ります。まあこういう衣装は好きです。お姫様の衣装ですし、憧れもありました。ただこんな状況は望んでいません!
 ふ、と横を見ると全身鏡が目に入りました。そこにはドレス姿の私がいて……くるっとターンしてみたりなんかして……
 私のターンでドレスのスカートの裾が少しだけ浮かび上がる。ドレスも銀糸を使っているだけあって更衣室の明かりを反射してすごくきれいに見えます。スカートの両端を持ち上げて少しだけ腰を落としてお嬢様風の格好をしてみるけど……

「んー、似合わない!」

 正直滑稽なだけ。セシリアさんかシャルロットさん辺りならまだ様になるんでしょうけど私がやっても微妙です。私自身が衣装負けしています。
 そ
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