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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第13話
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だかヒステリックな声が聞こえた。

「あなた、これ片付けておいて!」

声の聞こえ方的に、俺には言ってないんだろうが、如何せん、嫌な予感がするのは何でだ。……取り敢えず、確認するか。

俊吾は声のする方向チラッと見ると、女性と一人の見知った顔があった。

「一夏……絡まれたのか。お気の毒に」

俊吾は薄情と思いながらも、さっさとその場から退散することにした。すると、一夏と目が合ってしまった。

『俊吾!?良かった!助けてくれ!!!』

『嫌だよ、面倒臭そうだし。適当にあしらえば何とかなるって』

『その適当が思いつかないんだよ!』

と、アイコンタクトで会話をして、仕方ないか、と俊吾は思い一夏に近づいていった。

「お、一夏じゃん。何してんだ?」

「お、おお、俊吾か!いやな、連れに置いてかれちゃってさ」

取り敢えず、偶然を装い会った感じを出す。一夏もその意図を読んでくれたみたいで何とか不自然なく会話が続けられる。

「そっか。じゃあ、一緒に探さないか?俺も似たようなもんだからさ」

「じゃあ、そうするか」

そう言って、一夏はその場から離れようとする。が、

「あんた!ちょっとどこ行くのよ!これ片付けなさいよ!!!」

と言われ逃がしてくれなかった。まぁ、正直これで上手くいくとは思わなかった。

「片付けろって……それって、あなたが使ったものですよね?」

「そうよ。でも、あんたらは男なんだから私に従うべきでしょ?」

ああ、やっぱりアホの子か……。こういうのが一番面倒くさいんだよな……。地元の学校にもいたわ、こういう勘違いちゃん。女性が待遇されてるのは、あくまで『ISが使える女性』だけだ。そうでもないただの一般市民はそんなことはないんだけどな。

「はぁ……いい年した大人が何言ってるんですか。自分の使ったものくらい自分で片付けて下さいよ。それすら出来ないって、ただのガキでしょ?今時、片付けなんて幼稚園生でも出来ますよ?」

「っ……!この…………!!!」

あ、必要以上に焚きつけちゃったかもしれない。

「警備員呼ぶわよ!今、ここであんたに襲われたって!!!」

あ〜、やりすぎたか……。どうするか…………。いやまぁ、一番楽な方法があるんだけどなぁ。でも、使いたくないし、でも使わないと面倒だし……。仕方ない、か。

「どうぞ、別に呼んでください。俺は困らないので」

「なっ!」

「なんせ、俺はゲイなので。あなたを襲う理由がないんですよ」

「…………え」

今の声は一夏だ。正直、こんなこといきなり言ったら、固まるのが普通だよな、お前男だし。

「そ、そんな嘘すぐにバレるわよ!」

意外とあっちも驚いたらしい。だが、まだ終わらん
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