Mission 8 実力の差
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ャルルの恐怖心を煽る一因となっている。
シャルルにゼロの腕が力んだのが見えた。
「(あぁ、もうダメかな)」
そんなことは起こり得ないのだが、シャルルは本気で死ぬかもしれない。そうとさえ思っていた。
ゼロの一撃が振り下ろされる前に、アリーナに声が響いた。
「そこまで! その辺にしておけゼロ!」
「……? ホーキ!」
アリーナの入口あたりをみたゼロの顔がぱぁっと、笑顔になる。
「あちゃー、またずいぶんと一方的にやったわねアンタ」
「ゼロさんらしくないですわね。まぁ、加減を知らないワイルドなゼロさんもそれはそれで……」
「リン、セシリア! どうしてここに?」
二人の近くに歩んでくる鈴とセシリアにISを待機状態に戻し駆け寄るゼロ。
あの凄まじい斬撃を受けるかもしれないという恐怖から解放されたシャルルはどさっと地面に尻もちをつき思い出したかのように、IS待機状態に戻す。
「色々理由はあるんだけどね、とりあえず着替えてきなさい。そろそろ晩ご飯よ」
「もうそんな時間か。シャルル、立てるか?」
鈴の言葉を受け、先程から座り込んでいるシャルルに手を差し伸べるゼロ。
「う、うん大丈夫。ちょっとびっくりしちゃっただけだから」
その手を怖々とした表情と動作で掴むシャルル。
そんなシャルルを見て、鈴が茶化す様に笑いながら言う。
「シャルル、だっけ? そんなにおびえなくて大丈夫よ。ソイツ、IS起動してるとすっごいけど、素の状態は小学生だし、箒がいると親離れ、いや、姉離れ出来ない子供みたいなもんだから」
ゼロの手を借りて立ちあがったシャルルは、鈴の言葉にどういうことなのかと問うように首をかしげるが、すぐに意味を理解する。
ゼロの姿を追った先では、先程まで鬼神のような強さを振るっていたゼロが箒に軽い拳骨を貰い、肩をすぼめてしょんぼりとしているのだった。
「まったく、今回は私が止めに入ったからいいものの、もしあのまま剣を振りおろしていたら大変な事になっていたぞ?」
「すまん……」
「すまん? 謝り方が違うだろう」
「……ごめんなさい」
「それでいい。まぁ、そんなにしょぼくれるな。確かに加減できなかったことは怒っているが、大方、初めてできた同性の友達相手にはしゃいでしまったのだろう? それは仕方のない事だ。それにな、それは誰もが通るであろう正しい心の成長だ。私は嬉しいぞ」
「ホーキ!」
「おっと、あまり抱きつくなと……まったく、しょうがない奴だな」
箒に抱きつき、頭を撫でられて顔を綻ばせるゼロを見て、確かにあれでは親子か姉弟だな、と納得するシャルル。
普通に街中で見れば本当に中の良い姉弟にしか見えな
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