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IS クロス Zero 〜赤き英雄の英雄伝〜
Mission 8  実力の差
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身なのである程度冷静に相手の動いた可能性のある方向へと目を向ける。
ゼロもそれを予測しているのでダッシュや、瞬間加速(イグニッションブースト)を使用し得意の高速移動を披露する。
 ゼロを捕捉したシャルルは武装を瞬時に切り替える。レイン・オブ・サタデイから、アサルトライフル『ガルム』へ

「(戦闘中に武装の切り替え……? いや、俺自身もやっているんだ他の奴がやったって不思議じゃないだろう。あまり見なかったから違和感を感じているだけだ)」

 と、一人ごちるゼロ。実際は彼の感じた違和感の原因はそれだけでなく、シャルルの行った武装切り替えの速さ、なめらかさも起因となっている。
シャルルの特技である『高速切替(ラピッドスイッチ)』は、通常のラファール・ディヴァイヴよりもバススロットを拡張してある自身の専用機に積める武装の多さを生かして、その場にあった武装を最適な距離で取り出し使用する。
ゼロも戦闘中に武装を切りかえるのだが、切り替えをしている際に一瞬のラグが混じる。だが、シャルルのそれはラグが無いと言っていいほど短く。銃ならば変えた事に気付かせずに、弾丸だけ変わったような印象を持たせるほどである。
 今回ゼロが感じた違和感の原因は、ショットガンの『面の弾丸』からアサルトライフルの『線の弾丸』に変わった事によるものである所が大きい。
しかし、違和感を感じて動きが鈍るようなゼロではなく、高速移動を続けつつ武装を取り替えている。

「ゼロも戦闘中に武器を切りかえられるんだね! 同学年じゃ僕だけだと思ってたよ!」

 まぁ、事前に調べていたけどね。という言葉は口に出さないシャルル。

「このぐらいは普通だろう。他の奴らはやらないのではなく、武装が少なくて出来ないんじゃないか?」

「あぁ! そういう考え方もあるね!」

 事実、IS一つの武装はそんなに多くは無く、大体は何かしらのコンセプトの基づいてまとめられているので切り替える事がなければ、必要性もない。
なので、他の生徒はそんなスキルを身に付けるまでもない訳で。
 ――余談だが、同学年ではこの二人しかできないが、二人でもスキルに違いはある。
ゼロはほぼ全てが近接向きだが、ゆえに癖の強い武装も多く状況に応じて武器の『変更』をせねばならない。つまり覚えなければいけなかったスキルと言える。
シャルルは、自身の特技に合わせてこう言うカスタマイズにし、その場にあった武装を『選択』している。つまり覚えなくてもよかったスキルである。
 この『変更』と『選択』は文にすれば似ているようだが、大きく違う。『変更』は迫られてするものだが、『選択』は自主的にするものである。
つまりはこのスキルについてのアドバンテージで言えば圧倒的にシャルルの方が大きいのだ。が、それを物ともしないのもゼロである
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