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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
銀の戦騎vs青き槍兵 ─解放されし宝具─
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彼女の持つ宝具は知っている。故に真名解放をした一撃が神速であることも。
故にここで肝心なのは、
本気でこの槍を振るうこと
(
・・・・・・・・・・・・
)
にある。
彼のマスターが下した生還命令を守るには、全力の迎撃、全霊の一撃が必要である。
だというのに、本気で戦うという行動が令呪の命令不履行とみなされ、元々掛かっていた制約を更に重くする。
圧倒的に不利な戦況。
それでもランサーに諦観の様子はない。
自分が死ぬはずがないと確信しているかのように、精悍な顔でフェンサーを睨みつける。
「ッ────!!」
そして、ランサーが走り始めの一歩を踏み出した瞬間に。
「
聖遺物・概念実装
(
ミスティック・ディヴァイナー
)
────
真名解放
(
ノウブル・ファンタズム
)
!!」
抜刀前のような下段の構え。
剣から再び、白銀の極光が解き放たれる。
その極光を全身で浴びるかのように、ランサーは遥か上空へと舞い跳んだ。
互いに充溢したマナが空間を軋ませ、まるで大気が哭いているような錯覚さえある。
極大の魔力の解放を前に、月明かりさえ凍りついたような霊気を空の闇へと湛えている。
二人の双眸が相手の心臓を射貫くように鋭さを増す。
遂に解放される、己が宝具の真名──────!!
「
突き穿つ
(
ゲイ
)
────」
「
誓約された
(
クラウ
)
────」
「────
死翔の槍
(
ボルク
)
!!!」
「────
不敗の剣
(
ソナス
)
!!!」
夜天より来る流星のように、地上へと墜ちる朱の槍。
地を穿ちクレーターさえ作り出すであろう死の槍を迎え撃つは…………
太陽の神王が持つ、不敗と謳われし白銀の聖光──!
「うぉお、おぉおおぉぉおおおおおッッッ!!」
「はぁあ、あぁああぁぁあああああッッッ!!」
不敗の剣の一撃は、槍もランサーも容易く飲み込み消し去るほどの極光の奔流。
ただの槍の投擲だったなら、一瞬で勝負は着いていただろう。
しかしその極大なる魔力の奔流を突き破るように直進する槍。
ランサーはそれによって生まれた隙間に身を置くことで、白銀の聖光を回避する。
そして朱槍の流星はそのまま、フェンサーの心臓目掛けて落下する……!
「くぅっ……!」
そう簡単には突破はさせない。
威力も必中の概念すらも相殺して、
落下
(
飛翔
)
の勢いさえ失った槍を避けることは容易い。
互いに宝具を放った技後硬直はある。
それを押して足を動かし、フェンサーは心臓を目指して墜落してきた槍から逃れ得た。
数メー
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