臨海学校 前編
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も言ったがありがとよシャルロット。お前がいなかったら勝てなかったぜ」
「う、ううん! ぼ、僕もあれぐらいのことしかできなかったし……でも力になれたみたいで良かったよ」
シャルロットは俯くがその顔はとても嬉しそうだった。
響と千冬の激闘から数時間たち夕食の時間。
大広間で食事をする響はまさしくがっついていた。
「この刺身うまいなー何の魚か知らんけど。うまいわー。すいませーん飯おかわりー」
響は猛烈な速さでご飯を平らげていく。それを見て隣に座るシャルロットとセシリア、さらに前に座るラウラは唖然としていた。
「響、今日は凄い食べるね」
「試合のせいで腹減っちまってなー。食っても食っても満腹になりゃあしねー。すいませんーんご飯もう一杯ー」
シャルロットと話しながらも響はガンガンと飯を平らげていく。まるで掃除機のようだ。
だがそのようにパッパとご飯を平らげる響の隣ではセシリアがプルプルと震えていた。その理由としては正座である。
がんばって味噌汁を飲もうとしているものの、もうプルプルと震えまくりで生まれたての子じかのようになっている。
するとそれを見かねた響がセシリアに声をかける。
「やっぱりお前こっちじゃなくて隣の部屋のテーブル席のほうが良かったんじゃね?」
「い、いえ……だいじょうぶです、わ。……つぅ……!」
「ほら無理すんなって。……たく、しょうがねぇなぁ」
響は若干声を荒げながらもセシリアを自分の方に向かせる。
「な、何を?」
「口開けろ。食べさせてやる。このままじゃ見るにたえないからな」
「え!? い、いいのですか?」
「ああ、いいよ。だからさっさと口開けろ適当に放り込んでやるから」
響の提案にセシリアは先ほどまでの苦しげな顔は何処へやら、凄く嬉しそうな顔になり口を開ける。
「んじゃあ最初は刺身から行くか? あ、でも欧米だと生で食わないんだっけか?」
「い、いえ!! だいじょうぶですわ!! ど、どうぞ!」
「あいよ。ホレ」
口に入れられた刺身を咀嚼するセシリアはとても満足そうだった。だが、それは刺身が美味しいというわけではなく、単に響に食べさせてもらったということが嬉しいのだろう。
「どうだ?」
「お、おいしいですわ」
そう答えているものの、実際味のことなど大して分かっていないだろう。
「そうか、じゃあどんどん行くぞー」
そのあとも響のセシリアに対する食事の手伝いは続いた。ただ、響の隣に座るセシリア、前に座るラウラはむすっとしていたが。
その日の深夜、響は泊まっている部屋にて響は眠ることはせず、夜空を見上げてい
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