デートと監視とほのぼの番外編 〜上〜
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しかし、こうしていれば宏助は自分に気づくことは無い。もし彼らがなにやら怪しい雰囲気になってあんなことやこんなことを・・・・みたいな状況にならなければ自分はただの傍観者。教育上あまり良くないイベントが起こるのを彼らの為に事前に防ごうとする正しい保護者の姿だ。と自分に言い聞かせ、彼らと自分との距離を一定に保ちながら歩を進める。
宏助と明は宏助が前に良く行っていたスーパーに向かう。
屋敷から徒歩十分ほどのところにあるそのスーパーはわりと大きく飲食店やゲームセンターもあるので、麗に買い物を頼まれたついでに、という大義名分のもと、遊びまくることができる。
明は外のことをあまり知らないようだし、好奇心マックスの彼女が買い物だけで帰る事は無いだろう、
これから起こることに妄想をふくらませつつ、宏助は明と他愛も無い話しをしながらスーパーに向かう。
外には多くの気配で満ち溢れていた。休日だというのに仕事だと遅めの出勤をする男性、家の中で騒がしくしている兄弟とそれを笑いながら見る夫婦。自転車で楽しげに言葉を交わしながら走る小学生。そして自分達を見つめる気配。
「・・・・・・!」
「どうかしましたか?宏助さん。」
宏助が慌てて振り向いたので驚いた明が問いかけてくる。
確かに一瞬だが感じた明確に見られているという気配、道端の通行人をふと見るような気配ではなく、完璧に監視と呼ばれるものの気配。
しかし、それを感じたのはほんの一瞬。既に気配を消しているからかも知れないがしかし、彼女とのせっかくの時間を無駄にしたくない。明の美貌に惹かれた変態の視線かも知れないし、と自分に言い聞かせ、こう答える。
「・・・なんでもないですよ。別に。」
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